【冷凍魚と肉の日持ちは?】気になる賞味期限と、保存期間を延ばすコツ

冷凍した肉・魚は、いつまで保存できるかご存じでしょうか?

肉・魚を冷凍すると酸化や細菌の繁殖を抑えることができるので、冷蔵保存した場合に比べて、賞味期限が格段に延びます。

しかし、冷凍すれば無期限で保存できるわけではありません。長い期間冷凍保存していると、ゆっくりと品質は劣化してしまいます。
冷凍した肉・魚の賞味期限は、大体1カ月ほど。種類などによって傷みやすさは異なり、美味しさを考えると早めに食べることが望ましいです。

冷凍した肉・魚の賞味期限、上手な冷凍方法や解凍方法、賞味期限を延ばすコツをご紹介します。

肉の上手な冷凍方法と賞味期限

冷凍の肉

冷凍した肉の賞味期限

一般的に冷凍した肉の賞味期限は、約1カ月と言われています。しかし、実はお肉の種類や形状によって傷みやすさは異なり、長い期間冷凍保存すると品質が落ちてしまいます。

水分量が多いほど品質劣化が進むので、肉の種類でいうと、鶏肉、豚肉、牛肉の順番で傷みやすいです。

また、空気に触れる面積が大きいほど品質が落ちやすいので、ひき肉、薄切り肉、ブロック肉、ステーキ肉、かたまり肉の順番で傷みの進行は早いです。
鶏肉は品質が落ちやすい肉なので、長期間の保存に向いていません。品質を落とさずに保存できる期間は、ひき肉は1~2週間、モモ肉・ムネ肉は2~3週間、かたまり肉は3~4週間。

豚肉・牛肉は鶏肉よりも長く品質を維持できるので、品質を落とさずに保存できる期間は長いです。ひき肉は2~3週間、薄切り肉・ステーキ肉は3週間程度、かたまり肉は1カ月保存することが可能です。
基本的には、肉を1カ月冷凍保存しても大丈夫ですが、より美味しく食べるためには、2週間程度で使うことをおすすめします。

肉の上手な冷凍方法

冷凍する際に注意する点は、酸化と乾燥を防ぐこと。

そのためには冷凍するときに、なるべく空気に触れさせないことが大切です。空気に触れると酸化・乾燥してしまい、冷凍やけを起こし品質が落ちてしまいます。

空気を抜くようにラップでしっかりと包み、保存袋に入れ密閉させて冷凍します。
また、薄く平らになるように包むことで、素早く冷凍することができ、解凍するときも短時間でできます。使いやすいよう、1回分ずつ小分けに冷凍することもポイントです。

肉の上手な解凍方法

肉の最適な解凍方法は、冷蔵庫内でゆっくり解凍することです。
冷蔵庫内は低温状態が保たれているので、肉の中心温度と表面の温度差が小さい状態で解凍できます。すると、肉全体を均一に解凍できるので、品質の良い状態を維持できます。

また、低温状態だと細菌の繁殖を防ぐことができるので、品質劣化を抑えることができます。

>>【お肉の保存徹底ガイド】保存方法、賞味期限、解凍方法、急速冷凍活用法をご紹介!

魚の上手な冷凍方法と賞味期限

冷凍の魚

冷凍した魚の賞味期限

魚の種類にもよりますが、冷凍した魚の賞味期限の目安は1カ月です。
長い期間冷凍保存していると、乾燥や冷凍焼けを引き起こしてしまうため、早めに食べることをおすすめします。

魚は1カ月ほど冷凍保存できますが、2~3週間を過ぎると品質が落ちやすくなるので、その前に使うことが望ましいです。

魚の上手な冷凍方法

サンマや鮎のように1匹で売っている魚は、内臓や頭をきちんと取ってから冷凍します。頭や内蔵を取り除いてから冷凍しないと生臭くなってしまうので、下処理することが大切。

下処理後、きれいに洗いキッチンペーパーで水分を取り、ラップで包みます。切り身として売られている魚は、容器から出してキッチンペーパーで水分を拭き、ラップで包みます。

魚を冷凍する際も、空気に触れさせないように、しっかりとラップで包むことがポイントです。ラップで包んだら、保存袋に入れて密閉させて冷凍します。

魚の上手な解凍方法

魚を解凍する際は、冷蔵庫での解凍が最適です。常温でも解凍できますが、常温だと解凍しすぎてしまうことや、細菌が繁殖してしまう危険性があります。

品質を落とさないためには、魚の場合も肉と同様に低温での解凍が望ましいです。

しかし、冷蔵庫での解凍は時間がかかるので、時間がないときは氷水解凍がおすすめ。氷水に漬けて解凍することで、短時間で品質の良い解凍ができます。

水に触れると品質が落ちてしまうので、水がかからないよう、きちんと密閉することが大切です。

>>【冷凍肉と魚の日持ちは?】気になる賞味期限と、賞味期限を延ばすコツ

賞味期限を延ばすコツ

肉の加熱調理

加熱調理する

肉の賞味期限を延ばすコツは、加熱調理すること。
肉を加熱すると、ほとんどの細菌は死滅するので品質の劣化を抑えることができます。加熱調理して冷凍することで、生の肉を冷凍した場合と比べて、1~2週間賞味期限が延びます。

また、調味料で味付けすることで、細菌の繁殖を抑えることができ、長期間保存できるようになります。

魚においても、調理してから、下味をつけてから冷凍することで、品質を落とさずに長期間の保存が可能になります。味噌や酒かす、醤油、みりんなどで下味をつけることで、乾燥を防ぐことができ、また食べるときに味がしみてより美味しくなります。

生のまま冷凍した魚は2~3週間で食べた方が良いですが、下味や調理してから冷凍することで3~4週間冷凍しても品質が落ちません。使うときに解凍して焼く、煮るだけなので、調理時間の短縮にもなるというメリットもあります。

急速冷凍する

品質を落とさずに冷凍するコツは、急速冷凍すること。ゆっくり冷凍すると、食品内の水分が凍る際に氷の結晶が大きくなってしまい、細胞を破壊します。

破壊された部分から、旨味成分とともに水分が流れ出てしまいます。すると、風味や食感が落ち、品質が悪くなります。

ですので、できるだけ素早い冷凍を心がけることが大切です。急速冷凍することで、品質の良い状態を維持できるので、賞味期限が延びます。

ご家庭でできる急速冷凍法としては、冷凍する食品を金属トレーの上において冷凍すること。金属トレーは熱伝導率が高いので、素早く熱を奪い冷やすことができます。

また、冷凍庫内をできるだけ低温に維持できるよう冷凍モードを強くする、扉の開閉を少なくする、食品をつめて隙間をなくす、保冷剤を入れておく、などの工夫も重要です。

冷凍食品の賞味期限は約1年

急速冷凍

急速冷凍しているので賞味期限が長い

肉・魚に限らず、食品を家庭の冷凍庫で冷凍した場合の賞味期限は、長くても1カ月ほど。
しかし、市販されている冷凍食品の賞味期限は、製造後約1年と格段に長いです。

その理由として、市販されている冷凍食品は、調理加工されている商品が多いことがあげられます。調理した食品は、冷凍しても品質が劣化しにくいので、長期間保存できます。

しかし一番の理由は、冷凍機能に特化した機械で急速冷凍しているからです。
業務用の急速冷凍機で素早く凍結することで、冷凍によるダメージを受けづらく、鮮度・品質を落とさずに冷凍できます。

市販の冷凍食品は、急速冷凍機できちんと冷凍加工しているので、1年という長い期間の保存ができます。

家庭での冷凍食品の賞味期限

市販の冷凍食品は、-40℃~-30℃で急速冷凍されているので、食中毒などの心配はありません。

そして、冷凍庫の設定温度である-18℃以下で保存すれば、品質の劣化を防ぐことができるので、1年冷凍保存しても大丈夫です。

しかし、家庭の冷凍庫の場合は開け閉めが多く、庫内温度を-18℃に保つことが困難。そのため、酸化や乾燥などがゆっくりと進んでしまい、品質が劣化してしまいます。

すると、味や食感が落ちてしまうので、1年保存することが難しいです。

ご家庭で冷凍食品を保存できる期間は購入後4カ月くらいと言われています。場所によっても庫内温度は異なり、ドアポケットで保存した場合は2カ月を過ぎると品質が落ち始めます。

冷凍食品だから長期間保存できると思いがちですが、美味しく食べるためには早めに使うことをおすすめします。

まとめ

肉・魚を冷蔵庫で長期間保存していると品質が落ちてしまうので、すぐに使わないのであれば冷凍することをおすすめします。

しかし、冷凍すれば数カ月、数年と保存できるわけではなく、やはり賞味期限はあります。

品質を落とさずに冷凍するためには、ラップで包む、魚の場合は下処理をするなど注意点を守ることが重要。
さらに、品質劣化を抑え、賞味期限を延ばすコツもあります。

下味をする、加熱処理をする、急速冷凍をすることで賞味期限を延ばすことができるので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者

木下 昌之

デイブレイク代表
木下 昌之

70年続く老舗冷凍機屋の3代目。2013年、特殊冷凍テクノロジー×ITを軸に国内唯一の特殊冷凍機の専門会社としてデイブレイクを創業。各種メディアや書籍「フードテック革命」にてフードテック企業の代表格として紹介されるなど、「急速冷凍」をコアに食品流通業界の根本改革に邁進中。

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