【-196℃で瞬間冷却】液体窒素を利用した冷却装置のアレコレ

液体窒素の冷却装置

窒素は空気中の大部分を占める身近な気体ですが、液体状の窒素をご存知ですか?

液体窒素は優れた冷却能力を持っているので、様々な冷却装置に使われています。

金属の熱処理、ゴムやプラスチックの粉砕処理、パソコンのCPUの冷却、さらに食品を冷凍する装置に使われています。

特に、食品の冷凍分野では液体窒素を用いた急速凍結機を活用することで多大なメリットが生まれます。

-196℃を作り出す!液体窒素を製造する装置とは

液体窒素製造
出典:http://www.eonet.ne.jp/~nakacchi/L-N2.htm

 液体窒素は、-196℃という低温まで冷やし液体化させた窒素のことです。極めて低い温度なので、様々なものを凍らすことができます。

窒素は空気中の8割近くを占めている気体で、空気中の残りの2割が酸素や二酸化炭素などで構成されています。液体窒素は、空気を冷やすことで生成することができます。

二酸化炭素は-78.5℃でドライアイスに変わり、酸素は-183℃で液化します。液体に変わる温度の差を利用して、空気中から他の成分を取り除き生成することができます。

 また、空気から液体の空気を作り、酸素と窒素に分離させる方法もあります。

まず、空気濾過器で空気中の埃やゴミなどの不純物を取り除きます。そして、炭酸ガス吸収器で炭酸ガスを取り除き、水分や油分を油水分離器で除去し、乾燥させます。

その後、不純物を取り除いた空気に圧力をかけ、液化させます。液体酸素の沸点は-183℃、液体窒素の沸点は-196℃、この13℃の差を利用して分離させることができます。

さらに、液体窒素製造自動供給装置もあり、使用したい機械に自動補給することができます。

液体窒素は、核磁気共鳴を用いて分子の構造や運動状態などを調べるNMR、ゲルマニウム半導体検出器、電子顕微鏡、生物試料凍結保存の機械などに使われています。

大気中から窒素を抽出する窒素発生機と小型の極低温冷凍機を組み合わせて、液体窒素を製造します。

酸素・窒素分離用分子篩炭を使い、分子の大きさによる吸着速度の差を利用して分離させます。

加圧すると分子が小さい酸素などが吸着されて、吸着しにくい窒素が残るので効率よく抽出することが可能。

抽出された窒素は冷凍機で冷やされ液体窒素になり、それぞれの機械に自動的に供給されます。

様々な冷却に活用される液体窒素

液体窒素でPCを冷却
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/CPU%E3%81%AE%E5%86%B7%E5%8D%B4%E8%A3%85%E7%BD%AE

-196℃という極低温の性質を利用して、液体窒素は様々な冷却装置に用いられています。

金属のレーザー加工、金属の熱処理、刀具のドライカット、無酸素雰囲気ハンダ付けなど、様々な用途で使われています。

金属のサブゼロ処理装置

金属の焼入れ後に、極低温で冷却するために使われています。

サブゼロ処理とは、焼入れした鋼を-70℃~-80℃で冷やすことで、鋼の残留オーステナイトをマルテンサイトに変形させる熱処理方法です。硬度が増し、均一化するので安定した品質になります。

また、耐磨耗性が向上するので経年劣化を防ぎ、機械の性能を高めます。

低温粉砕装置

 ゴム製品などの廃材処理を行う際に、低温で粉々に粉砕させます。ゴムやプラスチックなどは、ある一定の温度以下になると弱くなる低温脆性という性質があります。

常温では粉々にすることができないプラスチックやゴム製品を、液体窒素で冷却することで効率よく粉砕することができます。

パソコンのCPUの冷却装置

パソコンのCPUは高密度に集積された半導体の電子部品なので、電流を流すと発熱します。高温になるとオーバーヒートや故障の原因、機械の寿命を縮めることになるので冷却装置を搭載しています。

空気や水を用いた冷却が一般的ですが、液体窒素やドライアイスを使って冷却する方法もあります。

液体窒素は高い冷却効果があるので、極低温で極端なオーバークロックを行うことができます。CPUの性能を表す数値であるクロックと呼ばれる周波数を、通常以上に上げることで高速で作動させることができます。

液体窒素を用いたオーバークロックを行い、世界記録を更新しています。

食品の冷却装置でも活用される液体窒素

液体窒素で食品を冷却
出典:http://www.kobelover.com/2013/03/blog-post_17.html

優れた冷却能力は、特に食品の冷凍分野で活用されています。

液体窒素を用いた急速凍結機は、-196℃の液体窒素ガスを吹きかけることで、瞬時に食品を凍結することができます。

急速凍結機は一般的な凍結機に比べて凍結スピードが速く、食品の細胞を破壊せずに凍らすことができます。

冷凍すると食品の保存期間は大幅に伸びますが、食品の品質は落ちてしまうというデメリットがありました。

しかし、急速凍結することで冷凍によるダメージから守ることができ、凍結前と変わらない品質を維持しながら保存することができます。

食品が凍る-5℃~-1℃の温度帯を短時間で通過させることで、食品の細胞を傷つけずに凍結することができます。

そのため、解凍時にドリップの流出を抑え、味や食感を保持することができます。

品質だけではなく、液体窒素を用いた急速凍結機を用いることで4つのメリットが生まれます。

1、-10℃近くまで急速に凍結するので、細菌の発生を防ぎ衛生的な生産をすることができます。
2、冷媒にフロンガスを使用しないので、環境に優しいです。
3、電気設備が小型で電力消費が少なくてすみます。また、冷凍機や熱交換器が必要ないので、故障が少なくメンテナンスがしやすいです。
4、短時間で凍結処理することができるので、効率よく大量の生産が可能になります。

さらに、液体窒素を用いた急速凍結機は、生鮮品から調理品まで様々な食品を冷凍することができます。

水分量の多い食品

ミカンなどの果物や、カニ肉など。

でんぷん質の食品

かまぼこや寿司、米類や麺類、パン類などのでんぷん質の食品。また、ケーキなどのお菓子類。

バラ凍結する食品

エビやカニ、ホタテなどの生鮮品や枝豆などバラ凍結をする食品。個別急速冷凍であるIQFにも対応しています。

香りを大切にする食品

カレー、ピザなどの調理品。

湯通しした食品

マッシュルームやシイタケなどのキノコ類。 

液体窒素は人体に害のあるガスではありませんが、取り扱いを間違えると凍傷の危険性や窒息事故の危険性があるので注意が必要です。

ですので、設備が整っていて大量生産が必要な、大型食品加工場などで導入されていることが多いです。

TV番組で見かけるようなベルトコンベアがついたトンネル型の大型の機械が多いですが、普通の家庭用冷凍庫と同じ位の大きさの機械もあります。

また、霧状や粒状の液体窒素を吹き付けて商品の表面を瞬時に凍結するノズル型の凍結機もあります。全体を均一に冷やす、もしくは局所的に冷やすことが可能。

アイスクリームや、いくつかの層になっているデザートの表面の凍結に最適です。 

まとめ

 冷却能力が高いので、液体窒素は様々な冷却装置に用いられています。

液体窒素というと、あまり知られていませんが、身近にある製品の冷却に利用され幅広く使われています。

効率のよい冷却を必要としている方は、液体窒素を使うという選択肢もあるのではないでしょうか。

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