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【冷凍保存裏ワザシリーズ】大根を美味しく冷凍する方法と参考レシピ!

大根をまるまる1本買ったけれど、使いきれずに困ったことはありませんか?

大根を買いすぎてしまったときや、使い切れないときは冷凍保存することをお勧めします。冷凍することで保存期間が延びるだけでなく、柔らかくなり味がしみやすくなります。
時間がかからずに味がしみるので、煮ものやおでんを短時間で美味しく作ることができます。

品質を落とさずに大根を冷凍保存する方法、その際の注意点、保存期間を詳しく見ていきたいと思います。
また、冷凍大根を使った煮もの、味噌汁、おでんの美味しい簡単レシピをご紹介します。

だれでも簡単にできる!大根を冷凍保存する方法

大根を冷凍保存する方法

葉の部分を取り水できれいに洗い、皮をむいて使いやすい大きさに切ります。
煮ものとして使いたい場合は、2~3cmの輪切りや半月切りに、味噌汁の具材として使いたい場合は、いちょう切りや千切りにすると良いです。

冷凍保存する際に、気をつけたいポイントが2つあります。

☑1、皮をむく際に厚めにむくこと
☑2、空気に触れないようにラップで密閉させること☑

皮の部分は食物繊維が多く、冷凍すると筋っぽくなってしまうので、厚めにむいた方が美味しく食べることができます。

また、空気に触れると乾燥や酸化してしまうので、なるべく空気に触れさせないことが大切です。切った大根を、空気を押し出すようにピッタリとラップで包みます。
ラップで包んだあとに保存袋に入れると、より品質劣化を抑えることができます。

生のまま冷凍しても、下ゆでしてから冷凍しても大丈夫ですが、下ゆでして冷凍した方が変色を防ぐことができます。

一番のおすすめは大根おろし。食感や風味も長期間保持することができます。 また、大根おろしは毎回すりおろすのがとても大変。そのため、余った時や時間に余裕がある時に一気にすりおろして、小分けに冷凍ストックしておくのは非常にオススメです。

おろすことで大根内の細胞が壊されるので、冷凍によるダメージを受けづらくなります。おろした大根は冷凍してもあまり品質が変わらないので、生の状態の品質を維持できます。

>>おろしのレシピ

さらにひと手間加えた冷凍方法

ひと手間加えて、味付けをして冷凍保存する方法もあります。

大根を2cmくらいの大きさに切り、保存袋に並べ、醤油、砂糖、みりんを一緒に入れます。調味料にまんべんなく浸かるようにして密閉させます。

調味料に浸して冷凍することで、大根内の水分が醤油や砂糖内の分子とくっつき、水分子の結合が弱まり凍りづらくなります。そのため、細胞の破壊を防ぐことができ、品質の劣化を抑えることができます。
煮ものにする際に、お勧めの保存方法です。

冷凍大根の保存期間

大根は冷凍することで、約1カ月保存できます。
冷蔵の場合ですと、保存できる期間はまるまる1本の状態で7~10日、切った状態だと4~5日ほど。長期間冷蔵保存しておくと、すが立ち美味しさが失われてしまいます。

また、大根おろしは、おろしたてが一番美味しく、数十分でおろし特有の辛味や旨味が消えてしまうと言われています。
ですので、切った大根も、おろした大根も、すぐに使いきれない場合は、冷凍保存した方が美味く食べることができます。

>>【冷凍で長持ち】野菜の保存方法で気をつけるべき3つのポイント

味がしみて美味しい!大根を冷凍するメリット

味がしみて調理時間が短縮

冷凍することで長期間の保存ができるだけでなく、大根が柔らかくなり味がしみやすくなるというメリットがあります。

大根を冷凍すると細胞が壊されてしまい、水分が抜けて食感が悪くなってしまいます。ですので、残念ながらサラダなど生食には向いていません。

しかし、冷凍することで細胞が破壊されるので、柔らかくなり味がしみやすくなります。煮ものやおでんを作る際に冷凍大根を使うと、短時間で作ることができます。

急速冷凍することで栄養価も落ちない

冷凍すると栄養価が落ちると思われがちですが、急速冷凍することで栄養価を落とさずに保存できます。ご家庭で冷凍する際は、なるべく急速冷凍できるように冷凍モードを強くします。

冷凍庫の開け閉めを少なくする、開ける際はすぐに閉め、庫内温度の上昇を防ぐことも大切。また、製氷皿や金属トレーを使うと、素早く温度を下げることができます。

業務用の急速冷凍機で冷凍加工した、冷凍大根も販売されています。業務用の急速冷凍機は、家庭用の冷凍庫よりも冷凍機能が格段に優れているので、冷凍前の鮮度・栄養価を維持できます。

カット大根や、大根おろしに加工された商品が販売されています。下処理する必要がなく簡単に使うことができるので、頻繁に大根を使う方や、大根が値上がりする季節などに便利です。


栄養士が解説!大根の栄養について

大根の栄養素

大根の根の部分は淡色野菜、葉の部分は緑黄色野菜です。
胃腸を元気に!
根の部分にはアミラーゼと呼ばれるでんぷん酵素が多く含まれているため、胃腸の消化を助けるとともに、胃もたれや胸やけに効果があります。
大根の葉は捨てないで!
葉の部分にはビタミンCが多く含まれているほか、根には含まれないβ-カロテンが多く含まれています。その他、ビタミンB1 B2、カルシウム、ナトリウム、リン、鉄なども含み栄養豊富です。
捨てずに、塩もみや炒め物などにして無駄なく摂取しましょう。

☑根の部分の使い分け
根の部分を先端の下の部分、葉に近い上の部分、真ん中の中央部分に分けます。
下の部分⇒辛味が強く、繊維質が多いためお漬物やお味噌汁に
上の部分⇒甘味があるためサラダや大根おろしに
中央部分⇒水分をたっぷり含んでいて硬めのため、おでんなどの煮込みに
☆先端の方が辛く、上にいくほど甘くなります☝

栄養士るり

戸板女子短期大学で栄養士の資格を取得し、同大学を卒業。卒業後杏林大学で食品衛生管理者の資格も取得。現在はデイブレイク株式会社で食材の冷凍情報を発信しながら、様々な食材の冷凍実験を統括。趣味は旅行とフラダンス。


おでんや煮ものに!冷凍大根の使い方

冷凍大根を美味しく使うために、最適な解凍方法、おすすめのレシピをご紹介します。今回ご紹介するレシピは、通常必要な下ゆでする手間なく作ることができる、簡単レシピです。

冷凍大根の解凍方法

冷凍大根の最適な解凍方法は、自然解凍です。大根おろしは、使いたい分だけ冷凍庫から出し、自然解凍するだけで簡単に使うことが可能。

また、冷凍大根はサラダには向きませんが、酢のものには使うことができます。
煮ものなどに使う場合は凍った状態で調理できるので、解凍する必要はありません。

冷凍大根を使ったレシピ①手羽元の煮もの

☑(材料)手羽元、大根、卵

卵をゆでて、ゆで卵を作ります。手羽元に2カ所切れ込みを入れ、塩コショウをふります。鍋に手羽元を入れ、浸るほどの水を入れて煮ます。
砂糖、みりん、だしの素を入れ、手羽元が柔らかくなってきたら冷凍大根を入れます。冷凍大根が溶けてきたら、ゆで卵と醤油を加え、煮詰めます。

味をととのえ、火を止めて冷まします。冷ましている間に味がしみるので、食べる直前にもう1度温めて完成。
大根を下ゆでする必要がないので、時間・手間がかからずに煮ものを作ることができます。手羽元だけでなく、豚の角煮やブリ大根などの煮ものにしても美味しいです。

冷凍大根を使ったレシピ②味噌汁

☑(材料)大根、油揚げなどお好みの具材

鍋にだし汁を入れ沸騰させ、細切りにした冷凍大根を入れます。再沸騰したら味噌を溶かし入れ、細切りにした油揚げを入れて完成。
すぐに大根が柔らかくなるので、忙しい朝などに重宝します。

冷凍大根を使ったレシピ③おでん

☑(材料)大根、こんにゃく、ジャガイモ、ゆで卵、お好きな練もの
(おでんのだし)昆布と鰹節でとっただし、塩、酒、みりん、醤油、オイスターソース

ジャガイモの皮をむき、こんにゃくに格子状に切れ目を入れます。昆布と鰹節でとっただし汁と調味料、冷凍大根を土鍋に入れ、30分ほど煮ます。
ジャガイモ、こんにゃく、練ものを入れ、さらに30分~40分ほど弱火で煮ます。ジャガイモに火が通ったら、はんぺんを入れて完成。

おでんを作る際、大根を下ゆでして柔らかくし、味がしみるまで煮なくてはならないので、時間がかかり大変です。しかし、冷凍大根を使うことで、短時間で美味しいおでんを作ることができます。

まとめ

大根を長期間冷蔵保存すると、水分が抜けて品質が悪くなってしまいます。
ですので、すぐに使いきれない場合は、冷凍することをお勧めします。

冷凍した大根はサラダなど生食には向きませんが、柔らかくなり味がしみやすくなるので、おでんや煮ものには最適です。

時間のかかる料理を、短時間で簡単に作ることができます。皮をむいた大根を使いやすい大きさに切り、ラップで包んで冷凍するだけなので、ぜひお試しください。

この記事の監修者

富山 知樹

ARTLOCKラボ マネージャー/管理栄養士/調理師
富山 知樹

フランス料理に魅了され、料理の世界へ。渡欧し二つ星レストランで修行。帰国後も日本のレストラン、会員制ホテルにて前菜・メイン・パン・デザートなどの部門を担当しつつ研鑽を積む。食による社会貢献や課題解決のため管理栄養士の資格をとり、現在はデイブレイクにて食×冷凍の研究を行うラボチームマネージャーを担当。

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