特殊冷凍デモ かまぼこ
今回は「かまぼこ」の冷凍~解凍、その後、官能評価する実験を行いました。
こちらの記事では、かまぼこをアートロックフリーザーとその他3種の冷凍機械を用いて凍結し、その際の仮説と共に検証結果・官能評価についてレポートしました!
「せっかく良い材料を使用しているのに賞味期限が短いため、ロスになってしまう。」
このような悩みを抱えていらっしゃるお客様が多いのではないでしょうか。
かまぼこは、この他にも様々な理由で何かとご相談いただくことが多いです。
そこでかまぼこを凍結するにあたり、機械別・ある特定の原材料の有無・練り製品別の違いによる冷凍品質の違いについて、仮説を検証する目的で実験を行いました!
今回の実験では、アートロックフリーザー、リ・ジョイスフリーザー(液体凍結機)、ショックフリーザー等の急速冷凍、一般的な冷凍庫である緩慢冷凍の4つで以下の仮説を検証しました。
①凍結機械別の比較
・アートロックフリーザーは「かまぼこ」の冷凍に適している
・急速冷凍と緩慢冷凍では、かまぼこの仕上がりに差が出る
②ある特定の原材料の有無の比較
・原材料のつなぎに、ある特定の原料を含んでいるものは離水しにくい
③練り製品の加熱方法による違いの比較
・さつま揚げなどは油調されているため、他と比較して「す」が入りにくいそれぞれの仮説の検証結果について説明していきます!
①凍結機械別の比較
アートロックフリーザー、リ・ジョイスフリーザー、ショックフリーザーではそれぞれ30分ほどでしたが、一般的な冷凍庫では5時間ほどかかりました。
下の写真から、一般的な冷凍庫(緩慢冷凍)ではかまぼこに多くの「す」が入ってしまい、緩慢冷凍と急速冷凍では見た目の品質に大きな差が出ていると言えます!
②ある特定の原材料の有無の比較
下の写真の見た目から、アートロックフリーザーが最も綺麗に凍結され、その次にショックフリーザー、一般の冷凍庫(緩慢冷凍)の順番に上手く凍結されたと言えます!
③練り製品の加熱方法による違いの比較
練り製品の中でも油調されているさつま揚げ等の食材では、他の練り製品と比較して「す」が入りにくいのではないかという仮説でしたが、今回の検証では使用した練り製品ではあまり大きな差は見受けられませんでした!
この結果は、価格帯や原材料にもより異なると考えられます。
まとめ
今回は、「かまぼこ」の冷凍・解凍に関する4つの仮説を検証した結果をお伝えしました。
様々な種類の練り製品をアートロックフリーザー、リ・ジョイスフリーザー(液体凍結機)、ショックフリーザー、一般的な冷凍庫で冷凍し、検証を行いました!
今回の凍結方法比較の評価結果は以下の表の通りになります。
アートロック | リジョイス | ショック | 一般的な冷凍庫 | |
---|---|---|---|---|
凍結時間 | 30分 | 30分 | 30分 | 5時間 |
風味 | 風味を感じた | 風味を感じない | 風味を感じた | 風味を感じない |
舌触り | なめらか | なめらか | 時々ざらつき | ざらざら |
味 | 冷凍とはわからない | 味を感じない | 塩味を感じる | 塩味を感じる |
総合評価 | ◎ | ○ | ○ | △ |
①凍結機械別の比較検証の結果
・当社のアートロックフリーザーはかまぼこの冷凍に適している
→今回の検証結果では、4種の冷凍機器の中で比較するとアートロックフリーザーが冷凍時間、風味、舌触り、味の面で最も優れていました!
・急速冷凍と緩慢冷凍では、かまぼこの仕上がりに差が出る
→今回の検証結果からは、明らかに差が出ていたと言えます!
大きく差が見られた点は「舌触り」「凍結時間」「見た目」でした。
②ある特定の原材料有無の比較検証の結果
・原材料のつなぎに、ある特定の原料が入っているものは離水しにくい
→今回の検証では、ある原料の有無が離水に影響することはなく、重量は変わりませんでした!しかし官能評価ではその有無で違いが見られ、「有」では解凍後も硬い食感が残り、「無」では柔らかい食感になりました!
③練り製品の加熱による違いでの比較検証
・さつまあげなどは油調されている為より「す」が入りにくい
→今回の検証では、かまぼこ、さつま揚げ、ちくわ、笹かまなど共に同様の結果で大きな差はありませんでした!ですが、練り製品の価格帯や原材料に寄って異なる可能性があるので、さらに今後の研究を深めていく必要があると言えます!
当社のアートロックフリーザーで凍結すると、かまぼこに限らず他の食材でも風味や味を保ち、美味しくいただけると高評価をいただいております。
今回の実験をご覧になり、もし食品の冷凍に関してご心配な点や、改善したい点等ございましたら是非お問い合わせください!