冷凍技術活用で歩留まり3%改善に成功。品質向上で卸先の売上向上にも寄与。プライフーズの生産効率向上と品質革命

食品加工業界において、いかに無駄を減らし、高品質な製品を提供できるかは重要な課題です。特に、食肉加工では歩留まりの改善が利益率向上の鍵を握ります。青森県のプライフーズ株式会社は、大手スーパー向けに鶏胸肉のうすぎりを製造・流通しており、生産性と品質向上を目指してアートロックフリーザーを導入。その結果、歩留まりの改善やドリップの減少、商品品質の向上に成功し、卸先からも高い評価を獲得しました。本記事では、同社の導入背景、導入前後の変化、そして今後の展望をご紹介します。
基本情報
会社名:プライフーズ株式会社(https://www.prifoods.jp/)
都道府県:青森県
業種:食品加工業
凍結品目:鶏肉
品質面での課題:薄切りの鶏肉にカットや盛り付け時の個体差や、ドリップ量の課題があった
ビジネス面での課題:歩留まりが多く、廃棄ロスが課題になっていた
導入機種:アートロックフリーザー
急速冷凍機導入を検討した経緯:歩留まり改善を目指した冷凍技術活用
プライフーズは、鶏肉を中心に食肉加工・流通を手掛ける青森県の企業です。特に、大手スーパー向けに鶏胸肉のうすぎりを製造しており、北海道から関東までの幅広い地域に卸しています。同社は生産性向上と品質の向上、そして歩留まりの改善を目指し、新たな冷凍技術の導入を検討していました。従来の方法では、カット時に発生するドリップや歩留まりの悪化が課題となっており、製造ロスが多く発生。急速冷凍機の中でも、アートロックフリーザーを用いたデモンストレーションを実施した結果、凍結時の歩留まり抑制効果が確認できたため、導入を決定しました。

導入による変化:歩留まり改善しと品質の安定・向上
アートロックフリーザーを導入したことで、1日1トン製造する同社の歩留まりは3%改善。カット時のロスはゼロにはならないものの大幅に低減され、同じ量の鶏肉を加工しても出来高が増加し、より効率的な製造が可能となりました。さらに、これまで課題となっていたドリップ量も劇的に減少。品質面においても、商品の盛り付けが統一され、卸先のスーパーからも「品質が格段に良くなった」との評価を受けています。その結果、卸先の売上向上にも寄与する形となりました。

今後の展望:さらなる技術革新や幅広い活用を検討
現在、同社ではさらなる効率化を目指し、より大型のフリーザーの導入を視野に入れています。また、現在は主に胸肉のうすぎり加工に活用していますが、今後はもも肉のスライス加工にも適用を検討。より幅広い商品に冷凍技術を活用することで、加工技術の向上とさらなる市場競争力の強化を目指しています。
アートロックフリーザーの導入により、プライフーズでは歩留まりの大幅な改善と品質向上を実現しました。特に、ドリップ量の削減や盛り付けの統一性向上が評価され、卸先の売上増加にも貢献しています。また、難易度が高い加工技術において、冷凍技術の活用によって作業の標準化が進み、教育の余裕も生まれました。加工技術を習得できる人材が増え、将来的な生産体制の強化にもつながっています。今後も冷凍技術の活用を進めながら、さらなる品質向上と生産効率の向上を目指し、持続的な成長を遂げていく方針です。
