特殊冷凍デモ よもぎおはぎ
今回は前回の「だんご」に続き、同じ和菓子である「おはぎ」の冷凍から解凍までの実験です。
お客様のおはぎをお持ちいただきアートロックフリーザーの設定と凍結時の食材の周囲環境による凍結時間および品質を比較しました。
今回実験するおはぎはお米が外で中にあんこが包まれており、周りによもぎ粉をまぶしたおはぎです。
食材選定:おはぎ
凍結機:アートロックフリーザー
アートロックフリーザーの設定:設定A、設定B
凍結時の食材の周囲環境:環境A、環境B
保管条件:1カ月半/-20℃DFあり
解凍方法:電子レンジ解凍 500W・1分30秒
凍結
今回凍結した手作りよもぎおはぎ、ひとつひとつ形が異なります。
凍結は今回もアートロックフリーザーで凍結していきます!
事前に真空する必要はなく、おはぎは製造後すぐにアートロックフリーザーに入れることができるため、オペレーションも楽になります。
また、凍結してから包装して真空することができるため、強めの真空をしても潰れる心配がありません。
凍結時間
周囲環境A | 周囲環境B | |
設定A | 18分 | 28分 |
設定B | 30分 | 36分 |
結果は設定Aかつ周囲環境Aで凍結したパターンが最も早く凍結でき、設定Bかつ周囲環境Bとでは約18分の差がありました。
今回の凍結時間は目安となりますが、設定や周辺の環境次第で凍結時間に差がでるということが改めてわかりました。
解凍
解凍方法は電子レンジ解凍500W1分30秒です。
途中、45秒で一度ひっくり返すことによりムラなく解凍することができました。
冷凍~解凍後も冷凍前と変わらず水分を保っている様子がわかります。
おはぎはお店や地域などによって作り方、お米の配合・蒸し方や潰し方はそれぞれ異なりますので機械の細かい設定や処理量など高品質に冷凍する方法について知りたい方はぜひお問い合わせください。
官能評価
解凍後の見た目は冷凍前とほとんど変わりませんでした。
官能評価は表面の舌触り・乾燥度・舌触りの項目で評価をしました。
こちらの表が結果のまとめです。
設定 | 周囲環境 | 乾燥具合 | 硬さ | 舌触り |
A | A | やや乾燥している | やや硬い | ざらつきや粒感を感じる |
A | B | 特に乾燥は感じない | やや柔らかい | 滑らか |
B | A | 特に乾燥は感じない | やや硬い | 滑らか |
B | B | 特に乾燥は感じない | やや柔らかい | 滑らか |
設定A、周囲環境Aは最もざらつきや粒感を感じ、周囲環境の違いではBの方が、Aよりもやや柔らかく感じました。
まとめ
<アートロックフリーザーの設定の違い>
〇設定A:早く凍結できるが、やや水分が飛んでしまうことから乾燥や舌触りがざらつく傾向にある
〇設定B:ゆっくりと凍結する分、なめらかな舌触りとなり乾燥も感じにくい
<凍結時の食材の周囲環境の違い>
〇周囲環境A:やや硬い傾向
〇周囲環境B:やや柔らかい傾向
今回の検証では、アートロックフリーザーの設定と凍結時の食材の周囲環境の違いを検証することができました。
設定の2条件、周囲環境の2条件で4通りの条件で比較した際に、設定Bかつ環境Bで凍結したものが一番しっとりと柔らかい結果になりました。
しかしながら、単体で試食するとどの条件でも「冷凍とはわからない程おいしい」という結果になりましたのでその点はご安心ください!!
デイブレイクでは、このような研究を日々行っております。
「高品質に冷凍したい」「計画的に冷凍したい」などお客様の目的は様々かと思います。
冷凍機を導入するだけでなく、お客様と一緒に最適な使用方法を見つけていければと思います。
ぜひデイブレイクまでお問い合わせください。