【美味しいハムを届ける!】食肉加工メーカーの急速冷凍導入事例
ハムやソーセージを製造している食肉加工メーカーでは、品質の良い商品を販売するために、どのような工夫があるでしょうか?
原料にこだわり、時間をかけて熟成させ、手間をかけて美味しい商品を製造しています。しかし、ハムなどは製造してから時間がたつと、味が落ちてしまうという問題があります。
そこで役に立つのが、急速冷凍機です。
急速冷凍することで、鮮度・品質の良い状態を長期間維持し、作りたての美味しさのまま販売できます。また、鮮度を保つことができるので、保存料などの食品添加物の使用を抑えた生産が可能になります。
急速冷凍機を活用することで、さまざまなメリットが生まれます。
急速冷凍機を導入している食肉加工メーカーを例にあげ、詳しく解説していきたいと思います。
目次
食肉加工メーカーで急速冷凍機を導入するメリット
急速冷凍と通常の冷凍方法との違い
急速冷凍と通常の冷凍方法との違いは、凍結スピードにあります。急速冷凍は食品を素早く凍らせることができるので、冷凍によるダメージを防ぐことができます。
肉類を通常の方法で冷凍すると、冷凍やけを起こし、食感や風味が落ちてしまうことがあります。品質が落ちてしまう原因は、肉内の水分が凍る際に氷の結晶が大きくなってしまうこと。
ゆっくり冷やされると、氷の結晶が大きくなり細胞を壊してしまい、解凍時にドリップが流出して品質が劣化します。ですので、ドリップの流出を抑え品質を落とさずに冷凍するためには、素早く凍らせる必要があります。
急速冷凍とは、水分が凍る温度帯である-5℃~-1℃の間を30分以内で通過させ、氷の結晶を小さいまま凍結できる冷凍方法。
氷の結晶が小さいままなので細胞を破壊せず、旨味や水分を閉じ込め、冷凍前の食感、風味を維持できます。
急速冷凍することのメリット
急速冷凍すると鮮度や品質の劣化を防ぎ、作りたての状態を長期間維持できます。
長期保存ができるので、賞味期限を延ばし在庫管理がしやすくなります。また、需要が高まる時期にも対応できるようになります。
ハムやソーセージなどの加工品は、お歳暮やお中元などに注文が集中します。
すると、生産が間に合わず対応できないことや、生産ラインを増やさないといけないので人件費などのコストがかかります。
急速冷凍することで長期保存ができるので、計画的な生産ができるようになります。需要が増える時期に備えて製造しておくことで、作業を平準化し、生産体制を強化できます。
また、ロースハムや生ハムのテンパリングなどにも活用されています。原木のハムを1mm以下に薄くスライスする際などに、きれいに切るために冷凍する必要があります。
急速冷凍すると、凍らせたときに氷の結晶が小さいままなので、きれいに切ることが可能。また、凍結に時間がかからないので、作業効率が高まり生産量を上げることができます。
急速冷凍機の導入事例「ファームネットジャパン」
こだわりの商品づくり
ファームネットジャパンでは、原料にこだわり、職人が手間・時間をかけて丁寧に手づくりしています。
ハムの製造においては、ハムに一番向いている柔らかい赤身を使用し、75℃でじっくりと火を通します。ゆっくり加熱することで、ソフトで味わい深い美味しさになります。
ベーコンの製造においては、厳選した豚バラ肉を20種類の香辛料と天然塩、活水からなる液に漬け込み、桜チップでじっくりと時間をかけて燻製にします。しっかり熟成させることで、上質のベーコンに仕上げています。
ウインナーの製造においては、新鮮な豚肉に天然塩を混ぜ合わせ丁寧に作っているので、プリッとした食感、香り豊かな風味が特徴です。あらびき、パセリ味、チョリソなど種類も豊富。
製造している商品は、お酒のおつまみや夕食のおかずに最適なので自宅用として、またギフト用としても人気が高いです。
急速冷凍で可能になったこと
保存料などの食品添加物を使用せずに製造しているので、日持ちがしないという問題がありました。
しかし、急速冷凍することで鮮度を長期間保つことができ、賞味期限を延ばすことができます。
急速冷凍することで肉の細胞を壊さずに凍らせることができるので、鮮度・品質の良い状態を長期間維持できます。作りたての美味しさのまま、お客様に届けることが可能。
また、ファームネットジャパンでは卸問屋や販売所を経由せずに流通させているので、コストを抑えた生産をしています。製造工場から直接お客様に販売しているので、リーズナブルな価格で品質の良いハムやソーセージを提供できます。
急速冷凍機の導入事例「春雪さぶーる」
食品本来の美味しさを活かした商品づくり
春雪さぶーるでは、素材にこだわった製造をしているので、北海道をはじめ、全国から食材を厳選し、また海外からも食材を仕入れ、徹底した衛生管理のもと生産しています。
業務用食材として、レストランやホテル、ファミレスやコンビ二などへの出荷に力を入れています。スライスしたハムや生ハムといった商品はもちろん、サラダやパスタの具材用の商品などもあり、種類が豊富。
スライス状、ダイス状など、使いやすい形状で提供しています。スライスの厚さやダイスの大きさも要望に沿って対応しているので、さまざまな料理の食材として使うことができます。
また、IQFにより個別冷凍しているので、使いたい分だけ使うことができる便利な商品として、人気があります。
急速冷凍で可能になったこと
急速冷凍することで、生鮮品と変わらない品質での商品販売が可能になりました。業務用の高級食材として、有名ホテルや高級レストランなどで使われています。
急速冷凍すると細胞を壊さないので、旨味や美味しさだけでなく、栄養価も落ちません。解凍時にドリップの流出を防ぎ、旨味を逃さず品質の良い状態を維持できます。
素材の良さを活かした、美味しく上質な商品として、一流のシェフや料理人からも認められています。
さらに、必要な分だけ使い冷凍保存できるので、常に安定した品質のまま調理することが可能。
また、長期保存できるので、コスト面においてもメリットがあり、冷凍した食肉加工品の需要が高まっています。
まとめ
食肉加工メーカーでは品質の良い商品づくりのために、原料や製造方法にこだわった生産をしています。
そして、丁寧に製造した美味しいハムやソーセージを多くの方に届けたいという思いから、近年、急速冷凍機を導入している企業や事業者が増えてきています。
急速冷凍機を活用することで、さまざまなメリットが生まれるので、まだ導入をされていない方は一度検討してみてはいかがでしょうか。