【価格で決めるのはNG】中古ブラストチラーの購入前に注意すべきこと

 厨房機器には様々な機械がありますが、ブラストチラーを活用することで料理を美味しく安全に提供することができます。

 

 費用を抑えるために中古品の購入を考えている方がいますが、中古の機械を購入する際には気をつけなければならないことがあります。

中古品は故障のリスクが大きいこと、保証期間が短くアフターメンテナンスを受けられないこと、オーバーホールしてあるか確認すること、この3点を考慮することが大切です。

調理品を美味しく安全に!ブラストチラーの機能

ブラストチラーの中
出典:http://houkoukai.exblog.jp/i2/

 ブラストチラーは、調理品を安全に提供するための急速冷却機です。調理したものをすぐに提供できれば良いのですが、すぐに提供できない場合もあります。

そのような場合は、急速な冷却が必要。急速に冷却することで、菌の発生や増殖を抑え安全な料理提供ができるようになります。

食中毒などの危険を防ぐためによく加熱させることが重要ですが、加熱後の冷却している間に、細菌に汚染されてしまう危険性があります。

10℃~60℃は細菌の繁殖が高まる温度帯なので、この温度帯を素早く冷却させる必要があります。

冷却時間が長ければ、それだけ細菌に汚染される危険性が高まります。調理した食品の芯温を、60分以内に細菌の繁殖がしづらい10℃近くまで冷やすことが望ましいとされています。

自然冷却では細菌の繁殖しやすい温度帯をゆっくりと通過するので、衛生的に良くありません。

また、冷蔵庫での冷却もお勧めできません。冷蔵保存が目的の機械なので、温かい調理品を冷却できる能力があるわけではないからです。庫内温度が上がってしまい、他の食品の傷みの原因になってしまいます。

ブラストチラーは作りたての料理を急速に冷却することができるので、菌の繁殖を防ぎ安全な料理提供ができます。また、食品の鮮度や風味を閉じ込め、再加熱したときに作りたての美味しさを再現することができます。

ブラストチラーの資料を詳しく見る

中古品を購入する際に知っておきたい3つの注意点

中古ブラストチラーの注意点

 ブラストチラーは、たくさんの中古品が出回っています。中古品のメリットは、何といっても価格が安いので購入費用を抑えることができることです。

機械の状態にもよりますが、2分の1から3分の1程度の価格で取引されています。

また、中古品は在庫管理されているので納期が早く、購入してから2~3日、早いと次の日から使用することができます。製造中止している機械を購入することができる、というメリットもあります。

 しかし、中古品にはデメリットもあり、中古品を購入する際には気をつけなければならないことが3点あります。

中古品は故障のリスクが大きい

 長年使われている機械ほど、故障や不具合のリスクがあります。モーターの付いている厨房機器は使用期間が長いほど故障しやすく、修理が必要になることが多いです。

独自での修理は難しく業者に頼まなければならないので、修理費が高くついてしまいます。また、不具合があったときに代替品がない場合があるので、修理に大変な労力が必要になることがあります。

保証期間が短く、アフターメンテナンスを受けられない

 新品ならば保証期間が1年、もしくはそれ以上長い期間ついていますが、中古品の場合3ヶ月のことや、保証期間がない場合があります。

新品機械の場合アフターメンテナンスを受けられ、使い方の相談ができるなどバックアップ体制が整っています。

オーバーホールしてあるかどうか

中古品は、多かれ少なかれ劣化しています。ですので、きちんと洗浄されているか、オーバーホールしてあるか確認する必要があります。
 また、きちんとメンテナンスしていても使用感や磨耗感があることが多く、状態の良い機械を見つけることは難しいです。

 機械の良し悪しはもちろん、使用年数や保証期間の有無など機械の説明をきちんと聞いたうえで、総合的な判断が必要です。

機械の価格だけで購入を決めると、いざ使ってみたら調子が悪い、上手く使えない、修理に多額の費用がかかるなどの問題が出てきてしまいます。

気になるブラストチラーのメーカー

 ブラストチラーには様々な機械があり、搭載している機能や性能が異なります。どのようなメーカーの機械があるのか、見ていきたいと思います。

ホシザキ電機製のブラストチラー

ホシザキブラストチラー
出典:http://www.hoshizaki.co.jp/p/new/blast/c01.html

2つのブラストチル機能とショックフリーズ機能を搭載しています。

1、-1℃の冷風で冷却し、脂肪分が少なく細胞が壊れやすい食品の冷却に最適なソフトチル機能
2、-20℃の冷風で一気に冷却し、細菌の繁殖しやすい温度帯を素早く通過する必要がある食品に最適なハードチル機能
3、-40℃の冷風で凍結させるショックフリーズ機能

また、3つの運転制御機能があります。食品の芯温が設定温度になるまで冷却し、設定温度になると保冷になる芯温制御

タイマー設定した時間まで冷却し、設定時間が過ぎると保冷になるタイマー制御。庫内温度が設定温度になるまで冷却し、設定温度になると保冷になる庫内温度制御

さらに、食品に合わせて風速を変えることができるので、冷風によって形が崩れやすい食品にも安心して使うことができます。

イリノックス製のブラストチラー

イリノックスブラストチラー
出典:https://nakai-ya.com/mf1802ft/

ファンの吸い込み口に食品を置き、ファンが冷気を吸い込む際に食品から熱を奪う方式で、効率よく熱交換を行うことができます。冷却機能だけでなく8つの機能が付いていて、様々な用途で使うことができます。

1、90℃から3℃まで急速冷却する機能
2、-18℃まで冷やし凍結させるショックフリーズ機能
3、食品や用途に合わせて、-35℃~85℃の間で保冷・保温する機能
4、庫内温度を調節して解凍する機能
5、保冷・保温していた食品を、75℃まで再加熱し適温で保温する機能
6、85℃近くの温度で加熱する低温調理機能
7、パンなどの製造過程で、生地を冷凍から解凍し発酵させる機能
8、庫内を80℃に設定して、食品や備品を低温殺菌する機能

福島工業製のブラストチラー

福島工業ブラストチラー
出典:http://news.nissyoku.co.jp/Contents/urn/newsml/nissyoku.co.jp/20110228/TOKUNAGA20110209054801354/1

吸い込み循環方式で、素早い冷却や冷凍をすることができます。

-2℃の冷風で芯温3℃まで冷却するブラストチル機能と、-40℃の冷風で芯温-20℃近くまで冷やすショックフリーズ機能があります。

USBメモリに温度データを記録する機能があるので、より安全性を高めることができます。また、庫内乾燥モードが付いていて、清掃しやすい構造になっているので、菌やカビの繁殖を防ぐことができます。

デイブレイク製のアートロックフリーザー

アートロックフリーザーブラストチラー

ブラストチラーは、芯温と表面温度の差が大きくなってしまい冷却・冷凍ムラができてしまうことがあります。

冷却能力が優れているアートロックフリーザーは、冷却速度が速く、より品質の良い状態を保持することが可能です。

マイクロウインドシステムと電子制御冷凍システムを搭載しているので、食材の劣化(乾燥、酸化など)を防ぎ効率よく食品を凍結させることができます。

温かい出来立ての食品をそのまま凍結することができ、冷凍ムラを抑えることもできます。

ブラストチラーを比較する

まとめ

ブラストチラーの購入において、中古品は費用を抑えることができますが、デメリットも多いということを踏まえて考える必要があります。

また、機械によって機能や性能が異なるので、機械選びも慎重に行い、最適な機械を購入することをお勧めします。

この記事の監修者

木下 昌之

デイブレイク代表
木下 昌之

70年続く老舗冷凍機屋の3代目。2013年、特殊冷凍テクノロジー×ITを軸に国内唯一の特殊冷凍機の専門会社としてデイブレイクを創業。各種メディアや書籍「フードテック革命」にてフードテック企業の代表格として紹介されるなど、「急速冷凍」をコアに食品流通業界の根本改革に邁進中。

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