鶏肉の冷凍保存方法と保存期間、レシピ5選!【写真付きで解説!】
「鶏肉をまとめ買いしたいと思っているんだけど、使い切れないから買うのを断念してる」このように感じている方は多いようです。
あまり知られていないのですが、鶏肉は冷凍保存と相性の良い食材です。その証拠に、冷凍保存を利用した調理時間短縮レシピは数多く存在しています。
こちらの記事では、冷凍保存のテクニックを始めとして、適した解凍方法、保存期間の目安、冷凍食材を使ったレシピなどをご紹介しています。
興味のある方はぜひ読み進めていってください。
目次
鶏肉の栄養
鶏肉の栄養価とカロリー
鶏肉のカロリーは部位によって大きく異なります。下の図を見てわかる通り、一番カロリーが低いのがささみ、一番カロリーが高いのが手羽です。(鶏肉100gで計算)
同じ胸肉でも、皮つき/皮なしでカロリーは異なります。その違いは脂肪分の差。皮つき肉の場合、皮のすぐ裏に脂肪がついているためカロリーが高くなるのです。
また、鶏肉に含まれているビタミン・ミネラルは以下の通りです。
【ビタミン】
ビタミンA、E、K、B1、B2、ナイアシン、B6、B12、葉酸、パントテン酸、(ビオチン)、C
【ミネラル】
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、(ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン)
※()内の栄養素は、部位によって含まれていないことがあります。
鶏肉の効能
効能その1:良質なたんぱく質でハリのある美しい肌を手に入れる
人間の身体は 約60兆の細胞からできており、その細胞の材料になっているのがたんぱく質です。私たちの髪の毛や肌も、元をたどればみんなたんぱく質からできているのです。
美しいハリのある肌とは、古くなった細胞が新しい細胞に置き換わっている肌、つまり新陳代謝の行われている肌のことを指します。そして、その新陳代謝にはたんぱく質の存在が必要不可欠なのです。
たんぱく質が不足していると、細胞の生まれ変わりが止まってしまいます。そうなると、いつまでも古い細胞が残ることになり、肌の修復なども遅れてしまうのです。
豚肉にはたんぱく質の代謝をサポートするビタミンB6や、ビタミンAやコラーゲンといった美容効果の期待される栄養も多いので、女性にはぜひオススメしたい食材です。
効能その2:免疫力を高めて抵抗力アップ
鶏むね肉やささみ肉には、牛肉や豚肉の10倍以上のビタミンAが多く含まれています。ビタミンAは、皮膚や粘膜を健康に保つ働きをもっており、私たちの身体を内側から強くしてくれるのです。
また、ビタミンAは目の健康にも大きく関わっています。
目の網膜にあるロドプシンという色素成分は、ビタミンAが主成分になっています。ロドプシンは、視覚や目の健康を維持しているのですが、一度消耗すると新しく補充しなければいけません。そのため、鶏肉などで定期的にビタミンAを摂取する必要があるのです。
>>【冷凍肉と魚の日持ちは?】気になる賞味期限と、賞味期限を延ばすコツ
鶏肉を冷凍するメリット
長期保存が可能になる
冷凍保存によって、長期保存が可能になります。
鶏肉には、その水分量の多さから、牛肉や豚肉よりも傷みやすいという弱点があります。しかし、冷凍保存を用いることでその弱点を埋めることができるのです。
冷蔵庫では1~3日程度が消費期限とされていますが、冷凍保存を活用すれば1週間以上の保存が可能になります。下処理の方法によっては、それ以上の期間保存可能です。
長期間の保存が可能になれば、安売りの日に一度に数パック買い込むこともできます。そうなれば、家計としても心強い味方になるでしょう。
調理時間の短縮になる
冷凍保存を使うことで、調理時間を短縮できます。
あらかじめたれに漬けた状態で冷凍しておけば、解凍後すぐに調理に取り掛かることができます。フリーザーバッグの中にお肉とたれを密封するため、少ない調味料で味付けできるのも魅力です。
大きいサイズの鶏肉を買ってきた場合には、一口大に切って小分け冷凍しておくと良いでしょう。から揚げや照り焼き丼、炒め物など幅広い料理に応用可能です。
あらかじめ切っておくことで、調理のたびにお肉を切る手間を省けますし、いちいち包丁やまな板を洗う必要もなくなります。
鶏肉の冷凍保存方法
もも肉、むね肉、ささみ肉、手羽肉、どのお肉であっても基本的に以下の方法で冷凍することができます。
冷凍時の注意点として、お肉を冷凍する場合、直接手で触れるのは厳禁です(手の雑菌が移るため)。菜箸などを使い、お肉に手が触れないようにしましょう。
また、フリーザーバッグに入れる場合は、できるだけ空気を抜いて冷凍するようにしましょう。空気を抜くことで、食品の酸化を遅らせることができます。
そのまま冷凍する場合
1.キッチンペーパーなどでよく水気を拭きとっておきます。
2.ラップでぴっちりと包み、フリーザーバッグに入れて冷凍します。
一口大に切って冷凍する場合
1.キッチンペーパーなどでよく水気を拭きとっておきます。
2.使い切れる分量ごとにラップで包み、フリーザーバッグに入れて冷凍します。
下味をつけて冷凍する場合
1.キッチンペーパーなどでよく水気を拭きとっておきます。
2.フリーザーバッグにお肉とたれを入れて冷凍します(たれはレシピの項を参考)。
その他の場合
ささみ肉を冷凍する場合、そのままでも冷凍できますが、下味をつけて冷凍する方法がオススメです。ささみ肉は水分・脂肪分共に少ないため、そのまま冷凍するとパサつく恐れがあります。
手羽肉を冷凍する場合は、しっかりと水気を拭きとってあげることがポイントです。そうすることで、手羽特有の臭みを抑えることができます。
鶏肉の解凍方法と保存期間
鶏肉の解凍方法
どの方法で冷凍した場合も、冷蔵解凍することをオススメします。低温でゆっくり解凍することで、ドリップ(液漏れ)を最小限に抑えることができます(ドリップが起きると、食材のうまみエキスが流出してしまいます)。
ただし、冷蔵庫解凍には時間がかかりますので、夕食に使うのであれば、朝には冷蔵庫に移しておくのが良いでしょう。
それより早く解凍したい場合は流水解凍がおすすめです。多少ドリップが出てしまいますが、冷蔵解凍に比べて早く解凍することができます。
電子レンジ解凍は、解凍ムラや加熱しすぎになる可能性があるため、最終手段として考えておくのが良いでしょう。
鶏肉の保存期間
特に加工せず、そのままラップに包んで冷凍した場合は2~3週間、下味に浸すなど加工した場合は3~4週間が保存期間の目安になります。
おおむね3週間程度と覚えておくと良いでしょう。
ただし、冷凍保存といえども万能ではありません。古くなったお肉の冷凍や、水分が残った状態での冷凍では、期間内でも食材が劣化している場合があります。調理の際には注意するようにしてください。
鶏肉を使った簡単レシピ5選
鶏の甘辛酢炒め
☑材料(1人分)
・鶏もも肉 1枚
●酢 大さじ3
●醤油 大さじ2
●みりん 大さじ2
●酒 大さじ1
●鷹の爪 適量
<作り方>
0)鶏もも肉を一口大に切り、●の調味料とともにフリーザーバッグに入れて冷凍しておきます。
1)調理の前に冷蔵庫で解凍、または氷水にて解凍しておきます。
2)熱したフライパンに油をひき、お肉に火が通るまで加熱したら完成です。
鶏のから揚げ
☑材料(1人分)
・鶏もも肉 450g
●醤油 大さじ2
●酒 大さじ1
●塩こしょう 適量
●にんにくチューブ 5㎝ほど
●しょうがチューブ 5㎝ほど
・片栗粉 適量
<作り方>
0)鶏もも肉を一口大に切り、●の材料とともにフリーザーバッグに入れて冷凍しておきます。
1)お肉を冷蔵庫で解凍または、氷水にて解凍しておきます。
2)汁気をキッチンペーパーなどで軽くふき取り、片栗粉をまぶします。
3)弱めの中火で8分ほど揚げ、一度取り出します。さらに強火にし、焦がさないようにかりっとするまで2度揚げしたら完成です。
バターチキン
☑材料(1人分)
・鶏もも肉 1枚
●バター 大さじ1
●カレー粉 小さじ1
●塩こしょう 少々
●酒 大さじ1
・アスパラガス 適量
・きのこ 適量
<作り方>
0)鶏もも肉を一口大に切り、●の材料とともにフリーザーバッグに入れて冷凍しておきます。
1)お肉を冷蔵庫で解凍または、氷水にて解凍しておきます。
2)熱したフライパンに油をひき、お肉を皮の面から炒めます。
3)焼き色がついたらひっくり返し、アスパラガスときのこを加えて炒め、火が通ったら完成です。
照り焼き丼
☑材料(3人分)
・鶏もも肉 3枚
・キャベツ 1/4個
・ネギ 適量
・卵 3個
・ごはん 適量
●酒 50cc
●みりん 50cc
●醤油 50cc
●砂糖 大さじ2
●にんにくチューブ 2~3㎝
●しょうがチューブ 2~3㎝
<作り方>
1)あらかじめ一口大に切ってある鶏もも肉を、冷凍庫または氷水にて解凍しておきます。
2)キャベツを千切りに、ネギを小口切りにし、●の材料を一つにまとめておきます。
3)中火に熱したフライパンでもも肉を炒めます。まずは皮の面から、焼き色がついたらひっくり返し、ふたをして軽く蒸します。
4)火が通ったら、●の材料を回しいれ、弱火で照りが出るまで絡ませます。
5)鶏肉を蒸している間に、深めの容器に卵と水を入れ、レンジで1分間加熱します。この時に、黄身の部分に爪楊枝で穴をあけておきましょう。
6)もも肉に照りがついたら、ごはん→たれ→キャベツ→たれ→鶏肉→卵→たれ→ネギの順番に乗せて完成です。
★あらかじめもも肉と●の調味料を一緒に冷凍しておくのもOKです。
塩麹クリーム煮
☑材料(2~3人分)
・鶏もも肉 250g
・塩麹 大さじ2
・スナップえんどう 6~8本
・玉ねぎ 中1/2個
・サラダ油 大さじ1/2
・バター 大さじ1
・小麦粉 大さじ1
・水 1/2カップ
・牛乳 1/3カップ
・こしょう 少々
<作り方>
0)鶏もも肉を一口大に切り、塩麹と一緒にフリーザーバッグに入れて冷凍しておきます。
1)もも肉は、料理のタイミングに合わせて、冷蔵庫解凍または氷水解凍しておきます。
2)スナップえんどうは筋をとり、玉ねぎは薄切りにしておきます。
3)熱したフライパンに油をひき、解凍したもも肉を並べて、弱火で両面焼きつけたら、ふたをして3分蒸し焼きにします。
4)(3)を取り出し、フライパンの油をさっとふき取ります。
5)バターを入れて熱し、玉ねぎを炒めます。
6)しんなりしてきたら小麦粉を振り入れて炒め、粉っぽさがなくなったら水を加えます。
7)煮立ったら(3)を戻し入れ、スナップえんどうも加えます。弱火で3分蒸し煮します。
8)ふたを開けて牛乳を加え、2分ほど煮たら完成です。
まとめ
鶏肉の冷凍保存方法はいかがでしたか。
牛肉や豚肉と比べ、ただでさえ傷みやすい食材ですが、新鮮なものをきちんと冷凍すれば3週間程度は保存することができます。
いくつか冷凍方法をご紹介しましたが、やはりオススメは下味をつける方法です。冷凍している間に味が適度に染み込むため、短い調理時間でもしっかりとした味わいを堪能することができます。
また、色々なたれを用意して冷凍しておけば、から揚げ、照り焼き、塩麹など、数種類おかずをストックしておくことができます。冷凍保存は非常に便利なテクニックですので、ぜひ日常生活の中で活用してみてください。