急速冷凍機の種類
家庭用冷凍庫も冷凍技術を活用したものの一つですが、実は急速冷凍機にはさまざまな種類があり、凍結させる食品の種類によって最適な冷凍方法も異なります。
そのため、急速冷凍機の導入を検討する場合も、自社商品にとって最適な冷凍方法が何であるかを専門家に確認することをお勧めします。
今回は急速冷凍機選びに迷っているかたのために、いくつかの異なる冷凍技術の種類をご紹介します。
代表的なものは以下の通りです。
1.エアーブラスト方式(空気凍結)
2.リキッド方式(液体凍結)
3.コンタクト方式(接触式凍結)
4.液化ガス方式
急速冷凍機① エアーブラスト方式(空気凍結)
一般的に最もなじみが深く、家庭用冷凍庫にも採用されている冷凍方式です。
冷やした空気を吹き込むことで冷凍庫内の温度を下げたり、食品に強い冷風を当てることで凍結させる冷凍方法です。
急速冷凍機② リキッド方式(液体凍結)
−10℃から−35℃に冷やした液体に、真空パック処理をした食品を浸けることで凍結させます。
氷水に物を入れて冷やすのと同様で、0℃でも凍らないアルコール等の液体を媒体(ブライン)として冷凍する方法です。液体は熱伝導率が高く、凍結スピードの速さに定評があります。
急速冷凍機③ コンタクト方式(接触式凍結)
低温の冷凍板に食品を接触させて凍結する方法で、空気と比較して熱伝導率が高い冷凍板によって、食品から奪う熱量を大きくするという仕組みを利用した冷却方法です。
冷却効率を高めるため、冷凍板で食品を挟み、圧力をかける設備が多く見られます。
急速冷凍機④ 液化ガス方式
液体窒素や液化炭酸ガスのように、非常に低い沸点をもつ物質を利用した凍結方法です。
液体窒素は−196℃、液化炭酸ガスは−79℃という超低温で沸騰し気体になります。そしてこの超低温のガズを食品に直接吹き付けて凍結するため、一気に熱を奪い急速に冷凍することができます。
急速冷凍機を扱う現場では、複数の方式を組み合わせた設備もあります。
それぞれの方式にはメリットとデメリットがあり、その凍結方法に適した食品も異なる為、最適な冷凍方式の設備を選択する必要があります。