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特殊冷凍デモ 羽無し餃子(総菜向け)の解凍

今回は羽無し焼き餃子を総菜として提供することを想定した、羽無し餃子の冷凍・解凍方法の実験を行いまいした。

焼き餃子をお惣菜などで提供する際、何とか焼きたてのパリパリを再現したいですよね。

焼いた餃子を冷凍すると、解凍した際に焼きたてのパリパリは失われてしまいます

冷凍の焼き餃子も商品としてはありますが、蒸して解凍調理するものがほとんどのため、なかなかパリパリには戻りません

では、冷凍した焼き餃子を、解凍してパリパリに戻すにはどんな方法が良いのでしょうか? 焼いた餃子を冷凍し、高品質に解凍する方法を検証した結果をご覧ください。

焼き餃子の冷凍

今回の実験では、フランス天板の上にクッキングシートを敷き、その上に焼いた餃子をはだかのまま並べて、アートロックフリーザーで急速冷凍しました。

スーパーのお惣菜等の業務用で焼く場合には、1回に20~30個くらいが同時に焼ける数ではないか、という印象です。

もちろん店舗や業種によって、もっと多く焼けたり、逆にもう少し少ないということもあると思います。 今回は同時に焼ける数が20~30個と仮定して、これをひとまとめに処理する想定で実験を進めました。

焼成後凍結前の餃子(24個)
焼成後凍結前の餃子(24個)
凍結後の餃子
凍結後の餃子

冷凍品質の確認

冷凍した餃子の冷凍品質を確認するため、凍結前後餃子の重量を計測しました。

通常、食品を裸で冷凍すると、冷凍機内の冷風などで水分が飛んでしまい、軽くなります。 今回、アートロックフリーザーを使って急速冷凍した餃子は、冷凍前後の重量は全く変わらず水分をしっかりと維持して凍結できていることがわかりました。

凍結前後の重量比較
左が凍結前、右が凍結後

凍結後の餃子はこちらのようにしっかりと真空パックします。

しっかりと空気を抜いて真空パックすることで、酸素との接触が避けられるため、餃子の美味しさ、品質を維持して保存できる期間が長くなります

凍結後真空パックした餃子
凍結後真空パックした餃子

このように凍結、真空処理した餃子を1週間冷凍庫で保管しました。

焼き餃子の解凍

続いて、冷凍した餃子を解凍します。

今回はスチームコンベクションオーブンを使って解凍し、温度や時間を変えた結果をお伝えします。 解凍前にこちらのように冷凍餃子を並べて、ごま油を塗った後、解凍しました。

解凍前の焼き餃子
解凍前の焼き餃子

オーブンモードでは以下のような結果になりました。

設定温度230℃230℃250℃
時間4分5分4分
仕上がり少し冷たいベストあげ餃子風

ベストと思える条件は230℃で5分の加熱です。

250℃で4分加熱した場合には、焼き面だけでなく周辺の皮もややカリっとなり、あげ餃子風の仕上がりになりました。 これ以外にも、コンビモードで150℃、湿度20%、6分の加熱でもかなり良い仕上がりになりました。

解凍した焼き餃子
解凍した焼き餃子

まとめ

焼き餃子をお惣菜として提供する際、焼きたてのパリパリ感を再現する方法を検証しました。

今回は、アートロックフリーザーで急速冷凍した焼き餃子を、スチームコンベクションオーブンで解凍する方法を試してみました。

冷凍前後の重量を測定し、冷凍品質を確認した結果、水分をしっかりと維持して凍結できていることがわかりました。

また、解凍時には温度や時間を変えて仕上がりを比較しました。

最も良い条件は、230℃で5分の加熱でした。

この方法で解凍した焼き餃子は、パリパリ感が復活し、美味しくいただけました。ぜひお試しください。

この方法を使うことで、アイドルタイムなどに餃子を焼いておき、注文が入ったら4~5分で解凍 また、ビュッフェなどでも短時間に大量の餃子を焼きたてのように解凍調理することができるので、非常に使い勝手が良く、作業の効率化になります!

また、餃子を包餡から行うのは時間がかかる作業になります。

効率を考えれば100個より200個。200個より300個と一回で仕込む量を増やしていく方が圧倒的に効率が良いのは一目瞭然です。

アートロックフリーザーで高品質を維持した冷凍をして、適切な条件で解凍すれば、まとめて包餡して必要な量だけを解凍して提供する、効率的な提供が可能になります。

この記事の監修者

富山 知樹

ARTLOCKラボ マネージャー/管理栄養士/調理師
富山 知樹

フランス料理に魅了され、料理の世界へ。渡欧し二つ星レストランで修行。帰国後も日本のレストラン、会員制ホテルにて前菜・メイン・パン・デザートなどの部門を担当しつつ研鑽を積む。食による社会貢献や課題解決のため管理栄養士の資格をとり、現在はデイブレイクにて食×冷凍の研究を行うラボチームマネージャーを担当。

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