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【写真付きで解説!】さんまの冷凍保存方法と保存期間、レシピ5選!

旬の時期の良質な脂がたっぷりとのったさんまを、日にちが経っても美味しく食べられたら幸せだと思いませんか。

冷凍保存のテクニックを駆使すれば、これが可能になるのです。

通常、冷蔵庫ですと2~3日しか保存出来ないのですが、冷凍保存を使うことによって、保存期間を何倍にも延長することができます。

しかも、長期保存が可能になるだけでなく、調理の手間を大幅カットできるというメリットまでついてきます。

このような冷凍保存方法について詳しく解説していますので、ぜひご覧になってください。

さんまの栄養

竹ザルにのった秋刀魚

さんまの栄養価とカロリー

カロリーは、100gあたり 約310kcalです。
三大栄養素の構成は以下のようになっています。

たんぱく質 18.5g
脂質 24.6g
炭水化物 0.1g

魚=ヘルシーというイメージを持っている人は、脂肪の多さに驚くかもしれません。
ですが、さんまの持つ脂肪は、不飽和脂肪酸というもので、牛や豚などの飽和脂肪酸とは違うものなのです。
飽和脂肪酸が血液のドロドロにしてしまうのに対し、不飽和脂肪酸は血液をサラサラにする効果を持っています。

その他にも、以下のような栄養素が含まれています。

【ミネラル】
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン

【ビタミン】
ビタミンA、B1、B2、D、E、B6、B12、葉酸、パントテン酸、ナイアシン

【その他】
不飽和脂肪酸

さんまの効能

効能その1:血液サラサラで高血圧予防

さんまの脂肪に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)という物質には、善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす効果があります。
”悪玉コレステロールの減少=肝臓から血中に送られる脂肪の減少”ですから、血液がドロドロになるのを防ぐことができます。

また、”中性脂肪の減少=皮下脂肪の減少”ですから、メタボリックシンドロームに代表されるような、ぷよぷよお腹の改善につながるのです。

現代の食生活は脂質や糖質の多く、高血圧や動脈硬化など病気のリスクを高めています。
しかし、さんまを始めとした”魚”を食べることで、こうした状況を改善することができます。

効能その2:記憶力アップ&ボケ防止

こちらは、不飽和脂肪酸に含まれる、ドコサヘキサエン酸(DHA)という物質が関係しています。

DHAは、脳や神経組織の発育・維持管理をする機能があり、人間の場合は脳細胞に多く存在します。
「脳や神経の発育・維持管理」と言われてもいまいちピンと来ませんが、分かりやすくいえば、”記憶力アップ&ボケ防止”ということです。

成長期の子供の場合は、脳細胞の発育=記憶力のアップにつながりますし、成長の止まった大人の場合は、脳細胞の維持=ボケ防止につながるのです。

老若男女幅広い人に効果がある、これもさんまの魅力の一つです。

冷凍さんまを食べるときの注意:寄生虫による食中毒

スーパーなどで買ってきて冷凍する場合、刺身など生で食べるのは控えてください。
というのも、さんまの内臓にはアニサキスという寄生虫が生息しているのですが、これが食中毒の原因になることがあるのです。

しかしアニサキスは冷凍で死滅させることができます。-20℃で24時間以上 または -18℃で48時間以上で死滅すると農林水産省のHPにも記載があります。

これを守れば冷凍したものを食べることもできますし、ご家庭の冷凍環境に不安がある場合は必ず加熱をして食べるようにしてください。
出典:https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/f_encyclopedia/anisakis.html

※アニサキスは熱に弱く、火を通せば問題なく食べられます。また、わさびや酢では死にません。

さんまを冷凍するメリット

7輪で焼いている秋刀魚

長期保存が可能になる

買ってきたさんまを冷蔵保存した場合、保存できる期間は2~3日です。
いくら旬で安くなっているといっても、この短い期間に使い切るとなると、そうたくさんは買ってくることができません。

しかし、冷凍保存を使えば 3週間程度は保存が可能になりますから、安い時期に大量に買いだめすることができるのです。
長期保存ができれば、旬の脂が乗った栄養満点のさんまをいつでも食べられる上に、家計的にも大助かりという、非常に大きなメリットがあります。

調理時間の短縮になる

2つ目のメリットは、調理の手間を大幅短縮できることです。

旬の時期に大量に買ってきたら、一気に下処理を済ませてしまいましょう。
まな板の上にさんまを並べ、頭や内臓をパパパパッと取り除いてしまうのです。

1尾ずつ冷凍することもできますし、三枚におろしてから冷凍することもできます。
とにかく、”あとは焼くだけ”状態にしておけば、調理にかかる手間や時間を大幅カットできるのです。

さんまの冷凍保存方法

1尾ずつ包んで冷凍する場合

1.頭、内臓を取り除き(以下、下処理)、流水で洗ってから水気をとります。

頭内蔵を取り除いた秋刀魚の水気を切る様子

2.1尾ずつラップでぴっちり包み、フリーザーバッグに入れて冷凍します。

一尾ずつラップでくるみ、フリーザーバッグに入れた様子

三枚におろして冷凍する場合

1.下処理をし、三枚におろします。

下処理後3枚に下ろした秋刀魚

2.1枚ずつラップでぴっちり包み、フリーザーバッグに入れ冷凍します。

1枚ずつラップに包みフリーザーバッグに入れた様子

塩焼きにして冷凍する場合

1.下処理をし、塩焼きにします。

秋刀魚をクッキングシートの上で塩焼きにしている様子

2.冷めたらラップで1尾ずつぴっちり包み、フリーザーバッグで冷凍します。

焼いた秋刀魚をラップに包フリーザーバッグに入れる様子

★塩焼きにしたものをほぐし、フレーク状で冷凍しても良いです。

さんまの解凍方法と保存期間

凍結した秋刀魚

さんまの解凍方法

どの方法で冷凍した場合も、保存期間の目安は3週間です。
もちろん、冷凍前の新鮮さや冷凍の出来によって多少前後することがあります。
ですので、3週間は目安程度に考え、最終的には自分の目で判断していただければと思います。

さんまの保存期間

【生で冷凍した場合】

1尾ずつ冷凍した場合と、三枚におろして冷凍した場合は、冷蔵庫で自然解凍してください。
晩御飯に使うのであれば、その日の朝に、冷凍庫から冷蔵庫に移しておくとよいでしょう。

上手く解凍するコツは、お皿の上にキッチンペーパーなどを敷いておくこと。
こうすると、多少ドリップ(液漏れ)が起きても、うまく液体を吸収してくれます。

もし急ぎで解凍したいという場合には、氷水解凍をオススメします。
氷水解凍とは、ボウルなどに氷水を張り、そこに食材を浸す形で行う解凍方法です。
流水解凍よりも水を節約でき、冷蔵庫解凍よりも時間がかからないため、手早く解凍したいときにはぴったりの方法なのです。

【加熱してから冷凍した場合】

塩焼きにして冷凍した場合、冷蔵庫で解凍することができます。
先ほどと同様に、晩御飯に使用する場合は、朝の時点で冷凍庫から冷蔵庫に移しておくとよいでしょう。

また、急いで解凍する必要がある場合は、電子レンジの解凍機能を使用することもできます。
既に一度火を通してあるため、電子レンジだけで解凍→加熱までの一連の流れを済ませることができます。

>>【冷凍肉と魚の日持ちは?】気になる賞味期限と、賞味期限を延ばすコツ

さんまを使った簡単レシピ5選

竜田焼き

さんまの竜田焼き

出典:https://cookpad.com/recipe/4098460

☑材料(2人分)
・さんま 2尾
●醤油 大さじ1
●酒 大さじ1
・片栗粉 適量
・サラダ油 適量

<作り方>
1)冷凍さんまを冷蔵庫で解凍or氷水解凍し、三枚におろします(三枚におろして冷凍したものを使ってもOKです)。
2)おろしたものをさらに横三等分に切り、●の調味料を絡めておきます。
3)汁気を拭き、片栗粉をまぶします。
4)熱したフライパンに油をひき、皮の方からカラッと揚げ焼きにします。
5)火が通ったら油を切って完成です。

フライパンで作る塩焼き

さんまの塩焼き

出典:https://cookpad.com/recipe/3367880

☑材料(2人分)
・さんま 2尾
・塩 適量

<作り方>
1)冷凍さんまを冷蔵庫で解凍or氷水解凍しておきます。
2)さんまを軽く水で洗い、塩をまんべんなく振りかけ10分放置します。
3)キッチンペーパーで水気を取り、さんまの左右に、数か所斜めの切れ込みを入れておきます。
4)フライパンにクッキングシートを敷き、表になる法を中火~弱火で焼きます。
5)5~6分したら、皮がはがれないように注意して裏返します。
6)3~4分して、中まで火が通ったら火を止め完成です。

★大根おろしやすだち、柚子などを添えると、消化を助けてくれます。

かば焼き丼

さんまのかば焼き丼

出典:https://cookpad.com/recipe/4106475

☑材料(1人分)
・さんま 1尾
・片栗粉 適量
・サラダ油 適量
・塩コショウ 適量
・いり白ごま 適量
●醤油 大さじ1
●砂糖 小さじ2
●オイスターソース 小さじ1
●コチュジャン 小さじ1
●水 大さじ3
●すりおろしにんにく 小さじ1/2
●すりおろししょうが 小さじ1/2
●塩コショウ 少々

<作り方>
1)冷凍さんまを冷蔵庫で解凍or氷水解凍し、三枚におろしておきます(三枚におろして冷凍したものを使ってもOKです)。
2)軽く水洗いし、水気をよくふき取ったら横半分に切り、塩コショウ+片栗粉をまぶします。
3)熱したフライパンに油をひき、皮の面から焼いていきます。
4)1~2分焼いたら、ひっくり返してもう1~2分焼きます。
5)あらかじめ混ぜておいた●の調味料を絡めて、ふつふつと煮えて来たら完成です。

★冷凍前の生さんまを調理し、かば焼きの状態で冷凍することもできます。

コチュジャン煮

さんまのコチュジャン煮

出典:https://cookpad.com/recipe/2786542

☑材料(2人分)
・さんま 2尾
・にんにく 1片
・鷹の爪 2本
●酒 1/2カップ
●みりん 1/2カップ
●味噌 大さじ1
●コチュジャン 大さじ1
●砂糖 大さじ1

<作り方>
1)冷凍さんまを冷蔵庫で解凍or氷水解凍し、適当な大きさに切ったら水気を取っておきます。
2)鍋に●の調味料とにんにく、鷹の爪を入れ煮立てます。
3)さんまを鍋に入れ、弱火にして10分煮ます。全体に火が通ったら完成です。

味噌煮

さんまの味噌煮

出典:https://cookpad.com/recipe/4087056

☑材料(1人分)
・さんま 1尾
●酒 大さじ1
●みりん 大さじ1
●味噌 大さじ1
●砂糖 大さじ1
●水 大さじ2
●おろししょうが 小さじ1

<作り方>
1)冷凍さんまを冷蔵庫で解凍or氷水解凍し、三枚におろしたものを、さらに横半分に切っておきます(三枚におろして冷凍したものを使ってもOKです)。
2)塩を軽く振りかけ10分放置、水気を取っておきます。
3)さんまと●の調味料をフライパンに入れ、沸騰したら中火で2分間、ひっくり返してもう2分間煮たら完成です。

まとめ

さんまの冷凍保存方法はいかがでしたでしょうか。

冷蔵保存では2~3日しか持たなかったさんまも、冷凍保存を使えば3週間程度は保存することができます。
1尾丸ごと冷凍しておけば塩焼きを作れますし、三枚におろして冷凍しておけば、かば焼きでもみそ煮でも何でも作れてしまいます。

旬の時期のさんまは、栄養面でも、価格面でも、非常に優れていますので、ぜひ今回の冷凍保存方法を活用してみてください。

>>肉の冷凍方法はこちら

>>魚の冷凍方法はこちら

>>【冷凍で長持ち】野菜の保存方法で気をつけるべき3つのポイント

この記事の監修者

富山 知樹

ARTLOCKラボ マネージャー/管理栄養士/調理師
富山 知樹

フランス料理に魅了され、料理の世界へ。渡欧し二つ星レストランで修行。帰国後も日本のレストラン、会員制ホテルにて前菜・メイン・パン・デザートなどの部門を担当しつつ研鑽を積む。食による社会貢献や課題解決のため管理栄養士の資格をとり、現在はデイブレイクにて食×冷凍の研究を行うラボチームマネージャーを担当。

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