肉が変色した!その原因と対処法を徹底解説
食品を扱っている方で、食品の変色に悩まれている方は多いのではないでしょうか?
実はちょっとした工夫で食品の変色は改善できるのです。
食品の変色は時間の経過とともに進んでいくイメージを持たれている方が多いかと思います。ですが、なぜ変色するのか深く考えたことがある方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。
食品は変色しているからといって必ずしも食べられないというわけではありません。しかし、食品の変色は商品価値の低下に繋がり、場合によっては重大なクレームを受ける可能性もあります。
そこで、食品がなぜ変色するのか、その原因をご紹介。更に原因に対する対策についても詳しく解説しますので、変色を防ぐために気を付けなければならないことが分かり、食品の変色を改善することが可能になります。
知っていればすぐに活用できる知識ですので、是非最後までご覧いただき、食品の変色を防止して商品価値を高めてください!
目次
食品が変色する原因は微生物・酵素・酸素
食品の変色には大きく3つの要素が関わっています。
1.微生物
1つめは食品中の微生物が増加したことによるものです。
微生物には細菌やカビ、ウイルスなどがあり、食品に有用なものから食品の腐敗や食中毒に関係するものまで、さまざまな微生物が存在しています。
微生物の増殖には温度、水分、酸素が関係しており、なかでも温度の影響によるところが大きく、食中毒菌は10℃~45℃くらいでもっとも活発になります。
調理済みの食品を急速に冷やさなければならないのは、この温度帯を素早く通過する必要があるためです。
また、加熱不足や湿度などによっても微生物が増殖し、食品の変色・腐敗を招きます。
微生物による変色は、食中毒を引き起こす可能性が非常に高いため、食品を扱っている中で最も気をつけなければなりません。
2.酵素
2つめは食品が持っている酵素によるものです。
りんごを切ったときに切り口が変色したり、れんこんやごぼうが黒くなったりするのは酵素が関係しています。
酵素は熱に弱いため食品を加熱すると変色は止まりますが、低温には強い特徴があります。
冷凍食品を長期間保管した際に色が変わってしまうのは、冷凍庫の中でも食品中で酵素が働いているためです。
酵素の働きを抑制するためには、-25℃以下での保管が必要です。
3.酸素
3つめは空気中の酸素が原因です。
食品が空気に長時間触れていると、空気中に酸素によって食品が酸化します。
時間の経った肉が茶色っぽく変色したり、繰り返し使用した油がいやなにおいになったりするのは酸素の影響によるものです。
特に、油は最も酸化しやすく、揚げ物や肉、魚などを長期間保管した際に変色や味の変化が起りやすくなっています。
油が酸化すると生成されるものが「過酸化脂質」です。
この過酸化脂質は体内での吸収が悪く、消化不良となり腹痛、下痢を引き起こしたり、コレステロール値の上昇の原因となったりします。
食品の酸化は見た目の変色だけではなく、栄養価の低下や人体への悪影響を及ぼしてしまうため注意が必要です。
変色した食品は食べられる?
食品の変色には様々な原因があることがわかりました。
変色した食品は食べられるのでしょうか。ひとつずつ判断していきたいと思います。
肉が黒っぽくなった
赤みを帯びていた肉が茶褐色になり、黒っぽくなることは、だれでも経験があるのではないでしょうか。
このように肉が茶褐色または黒っぽく変色するのは肉が空気に触れて酸化したことが原因です。
酸化が原因で変色した肉は食べることが可能です。しかし、酸化が進むと肉の風味や食感、栄養価に変化が出てきてしまいます。
肉が食べられるかどうかの判断は、色の変化もありますがそれに加えてにおいや肉の表面の状態で判断することが必要です。
肉のにおいをかいで、酸っぱいにおいがした場合は注意が必要です。
腐敗している可能性が高いと考えられます。
肉が緑色や黄色になった
肉の表面が緑色や黄色に変色していた場合は、カビによる変色の可能性があります。
カビの部分を除けば食べられるのではないかと考える方もいると思いますが、変色していなくても食品全体にカビが存在しているため食べることはできません。
肉が糸を引いている場合も腐敗して危険な状態です。
切ったりんごが茶色っぽくなった
りんごを包丁で切ったあとに長時間置くと切り口が茶色っぽくなっています。
これはりんごに含まれるポリフェノールと酵素が原因で起こります。
りんごのポリフェノールはプロシアニジン、クロロゲン酸、カテキンなどがあり、これらのポリフェノールがポリフェノール酸化酵素と反応することで変色が起こります。
バナナやれんこんなどが変色するのも同じ現象です。
この現象で変色した食品は食べることが可能ですが、長時間置くことで変色するものでもあるため、食品が新鮮でないと判断され商品価値が低下してしまうことが多いです。
変色を防ぐには、食品と空気が触れないようにすること、または酵素の働きを止めることが必要です。
食品の変色を防ぐためには
食品の変色には酸素が関わっていることがおわかりになったのではないでしょうか。
食品の変色を防ぐには、酸化を防ぐ、すなわち食品と空気の接触を防ぐことが大切です。
ラップや真空パックなどを利用し、食品と空気が触れないような状態で保管しましょう。
冷凍庫で保管している際も酸化が進むため、長期保管する際は真空パックなど密閉した状態での保管が重要です。
また、ビタミンCなどの酸化防止剤を添加することでも効果があります。
食品を酸化させないための装置
食品の酸化を防ぎ変色を防止することができたら、食品の鮮度を保ち価値を維持することが可能になります。
食品と空気が触れないようにすることが第一ですが、冷蔵庫での保管の際に酸化を防ぐ装置があるのをご存知でしょうか?
DENBAという鮮度保持を目的とした装置がこちらです。
冷蔵庫内に設置した放電板から発生する静電波により、食品中の水分子に微振動を与えることで分子を活性化し、食品の酸化防止や氷点下でも凍らない環境を作り出すことができます。
また、-4℃でも凍らない環境を作り出すため、菌の増殖を抑制する効果があります。
DENBAは既存の冷蔵庫に後付けすることができ、スペースを取らない設計になっています。
庫内全体に静電波を放出するため、既存の保管スペース全部に鮮度保持効果を発揮します。
まとめ
いかがでしたか。
食品の変色を防止することができたら、食材を無駄にすることなく高品質な状態で使用することができます。
また、食品の鮮度を保持できるため食材費の削減や顧客の満足度向上につながります。
食品の鮮度維持にお悩みの方は一度検討してみることをお勧めします。