野菜・果物を鮮度保持する4つの方法と食品全般に対応する最新技術
野菜や果物などの鮮度が落ちてしまい、仕方なく味の落ちた商品をお客さんに出してしまったり、ロスを出してしまって無駄な費用が出ていたりしませんか。
食品を扱っている方であれば一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
実は野菜、果物などの鮮度を落とさずに保つ方法はたくさんあります。それをするのとしないのでは、費用だけでなく売上にも大きな差が出てしまうことも…。
場合によってはロスだけで年間300万円分以上の効果があったという事業者もいます。
そこで数百種類の食材のテストをしてきた弊社が野菜や果物など、青果物の鮮度保持について解説。さらに、オペレーションを全く変えずに、全ての食品の鮮度保持に効果のある特殊な機械についてもご紹介します。
是非、食材の鮮度保持について当ページを最後までご覧いただき、自社の食材の鮮度保持に活かしましょう。
目次
食品の鮮度保持とは
鮮度保持とは言葉の通り、鮮度を保つことをいいます。鮮度とは食材が新鮮かどうかの度合いを表す言葉です。食材は鮮度が高いほど新鮮で美味しい上に、栄養が豊富です。
近年、日本の食品に対する需要の変化として高級志向、健康志向という流れがあります。値段が高くても、健康や体に良いものや美味しいものを食べたいという方が増えています。
そのため、これまで以上に食品の鮮度に対する需要が高まっていると言えます。
こういった理由から、飲食店、加工業者、生産者など、食品を扱う全ての業者に鮮度保持が求められる時代となりました。
鮮度保持することでよりお客様に喜ばれる商品を提供することができます。また、食材の劣化が抑えられるため、廃棄ロスのリスクを減らすというメリットも。
ここから実際に鮮度保持する方法を4つご紹介します。
青果物の鮮度を保つ4つの方法
ここから野菜や果物など、青果物の鮮度保持の方法を4つご紹介します。鮮度保持と一口にいってもその方法は様々です。ここでは明日から手軽に始められる方法から最新技術を用いた方法まで幅広く解説します。
低温で保管する
1つ目は低温で保存する方法です。普段から冷蔵庫で保管することが一般的なため、1番ポピュラーな方法といえます。
実は野菜、果物などの多くの青果物は収穫された後も呼吸をしています。
呼吸をするということは野菜や果物が自身の栄養を使って活動しているということ。そのため、呼吸をすればするほど野菜など、体の栄養は減っていきます。
実際に見た目は変わらなくとも栄養が減り、鮮度は下がってしまっているのです。ですが、低温で保存することによって野菜や果物の呼吸を抑え、鮮度の低下を抑えることができます。
しかし、夏野菜、秋野菜に関しては注意が必要です。(例、きゅうり、なす、バナナ、トマトなど)これらは温度が低すぎると低温障害を起こしてしまいます。
そのため、夏野菜、秋野菜はラップや新聞紙で包んでから冷蔵庫で、秋野菜は新聞紙などでに巻いて常温でそれぞれ保管しましょう。カットしたものや包丁を入れたものに関しては他の青果物と同様にそのまま冷蔵庫で保管してください。
食材に手を加える
食材の中には少し手を加えるだけで鮮度保持することができるものもあります。
今回は例として方法が特徴的なキャベツとレタス、ぶどうの鮮度保持をご紹介します。
【キャベツ・レタスの鮮度保持】
キャベツ・レタスの鮮度を保持するには、芯を抜いて保存するのがポイントです。
収穫した後も野菜の呼吸は続いており、呼吸した分だけ栄養を使ってしまいます。密封することで休眠状態にし、呼吸の量を減らすことで、葉の栄養が消費されにくくなります。
キャベツとレタスはほとんど同じ方法で鮮度保持することができますが、1つだけ違うポイントがあります。それはレタスの芯を抜く場合は、包丁など金属の刃物を使わずに取らなければいけないということです。
これはレタスが金属に触れると反応して変色してしまう性質を持っているためで、包丁などを使ってしまうとその切り口から変色してしまいます。芯を抜く際は、変色しないように手で取るか、セラミックなど金属以外のものを使いましょう。
手順は以下の通りです。
1、芯を抜き取る
2、キッチンペーパーを濡らして芯を抜いた場所に詰める
3、ビニール袋にいれて密封する
4、芯の方を下にして涼しい場所で保管する
【ぶどうの鮮度保持】
ぶどうは身がついた穂軸(実がついている木のような部分)に水を与えることで鮮度保持の効果があります。
そのまま保存すると穂軸が褐色に変色しやすく、また穂軸から実が取れやすくなってしまいます。
専用のホルダーを使用し、常時、穂軸に水を与えることで穂軸の変色、実の脱粒を防ぐ効果があります。
フィルムを使う
次にご紹介するのは、特殊なフィルムを使って鮮度保持する方法です。
先ほど野菜、果物は呼吸していて、呼吸をすればするほど、自身の栄養を消費してしまうため、温度を下げ、呼吸を抑制することで鮮度を保てるとお伝えしました。ですが、それ以外にも呼吸を抑制する方法があります。
それは空気中の酸素の量を調整する方法です。野菜や果物などの青果物は酸素の量を減らすと呼吸が抑制されます。
鮮度保持用のフィルムの特徴は、食材を入れたフィルム内を高酸素、低二酸化炭素の状態にすることです。鮮度保持用のフィルムにいれて保管することにより、野菜や果物の呼吸を抑え、鮮度保持することが可能です。
鮮度保持装置を使う
最後に紹介するのが鮮度保持装置を使う方法です。
電圧によって細胞を活性化する技術を用い鮮度を保ちます。酸化が起こりにくい上に、殺菌効果もあり、高い鮮度保持効果を発揮します。また、野菜や果物以外の肉や魚などを含めた食品全般に使えることも特徴の1つです。
最近では、冷蔵庫に後付け可能な鮮度保持装置も開発され、ローコストでの導入が可能になりました。そのため、食品関連の業界で注目され始めています。オペレーションを全く変えずに鮮度保持することができるのも魅力です。
ここまで青果物の鮮度を保つ方法をご紹介しました。すぐに始められる小さなことから、機械を入れることで食品全般の鮮度を保つ方法についても解説しました。
最後に先ほど紹介した鮮度保持装置の技術について、さらに詳しくご紹介します。
食材全般に使える鮮度保持装置
最後に食品全般に効果のある鮮度保持技術をご紹介します。鮮度保持の技術には複数の方法があります。
電気エネルギーを使った「depak」
「depak」は食品に電気エネルギー用いることで細胞を活性化させ、食材の劣化や酸化を抑制する働きがある鮮度保持装置です。
食材の変色や劣化を抑え、菌の繁殖も抑制することができるため、長時間鮮度を維持したまま保管することができます。
【depakと冷蔵庫の比較】
これにより、廃棄ロスを大幅に改善することができ、歩留まりの向上も期待できる鮮度保持装置です。
また、冷凍した食品を解凍する際にはドリップを抑える効果があるため、品質の高い解凍機として使用することもできます。
静電波空間を作る「DENBA+」
「DENBA+」は冷蔵庫に電場装置を設置することで冷蔵庫内に静電波空間を作ります。静電波空間では酸化の抑制、殺菌作用が生まれ、高い鮮度保持効果を発揮。そのため、食品鮮度を長期間維持することができます。
【DENBA+と冷蔵庫の比較】
「DENBA+」は冷蔵庫に後付けで設置できるため、ローコストでの導入も可能。様々な機械に設置することができる柔軟性も魅力の1つです。
まとめ
いかがでしたか。
野菜や果物などの鮮度保持の方法はたくさんあります。1つ1つは小さく感じますが、日々の積み重ねにより、長い目で見るとかなり損をしている可能性があります。
明日から始められるような方法もご紹介しましたので、是非実践してください。
また、鮮度保持装置を利用することで野菜、果物だけでなく食品全般の鮮度保持が可能になります。
鮮度の問題でロスを出している、納得のいく食品を出せていないという方は鮮度保持に取り組んでみてはいかがでしょうか。