特殊冷凍デモ いなり寿司
今回は、「いなり寿司」を用いて実証実験を行いました!
手順として、凍結から2週間冷凍保管し、その後解凍・試食を行いました。
こちらではその結果について詳しくレポートします。
この実験は、スーパーでの惣菜製造や企業様向けの仕出し弁当を製造しているオペレーションをイメージして実施しています!
出来立てのいなり寿司をそのまま当社のアートロックフリーザーに入れて急速冷凍し、
今回はそこから2種類の解凍パターンで検証を行いました。
アートロックフリーザーを使うと、
・ 包材に包まずに、はだかのまま冷凍できる
ため、お客様のご依頼で「いなり寿司」を冷凍した際には
・ 「潰れることがなく冷凍できるため、出来立ての綺麗な形を維持できる!」
・ 「他社の冷凍機械で凍結した時よりお米の粒立ちがいい。」
等の感想をいただいている、当社で過去に冷凍・解凍が上手くいった実績のある食材です!
今回の実験の条件は以下の通りになります。
凍結時間= 約45分間
保管方法= -20℃冷凍庫、2週間
解凍パターン= 冷蔵解凍・常温解凍
※食材の中心温度が回りと同じ温度になることを「解凍終了」の目安と設定する
凍結前
凍結後
凍結後保管前
いなりは、自社で使用することを想定してお皿などに乗せず、最も高品質に冷凍保管ができるハイバリア性(酸素透過度低)の真空袋を使用し、99%真空で保管します。
2週間冷凍保管後
常温解凍中
常温解凍後
まとめ
今回は、「いなり寿司」の冷凍・解凍実験を行った結果をお伝えしました。
出来立てのいなり寿司を、すぐにアートロックフリーザーで凍結させて、「常温解凍」と「冷蔵解凍」の2パターンで解凍の検証を行いました!
今回の実験結果は以下の通りになります。
解凍方法 | 解凍時周辺温度 | 解凍時間 | 官能評価結果 |
---|---|---|---|
常温解凍 | 20℃ | 約2時間 | 冷凍前と遜色なし |
冷蔵解凍 | 10℃ | 約2時間 | 一部がやや硬い |
上記の通り、冷蔵解凍と常温解凍の時間は双方が「2時間」とほぼ同じ結果になりました。ですが、常温解凍の場合では約30分で10℃の温度帯に到達しました。
官能評価の結果として、
・常温解凍では、お米の一粒一粒の粒立ちを感じ、硬すぎず、柔らかすぎず、冷凍前と比較してもわからないレベルとの高評価でした。
・冷蔵解凍では、常温解凍と比較すると「一部がやや硬い」との評価がありましたが、単体で食べると気にならないとの評価でした。
従来、冷蔵解凍の「いなり寿司」は非常に難しいと言われおり、実際に酢飯の白蝋(はくろう)化やパサつきなどが課題となることがあります。
当社ラボチームでは、そのような凍結実験による品質変化の課題を解決する為に、日々、冷凍用酢飯に最適なレシピなど研究・開発しております。
酢飯の他にも様々な食品のレシピ研究を行っているので、最新の研究結果が気になる方はぜひお問い合わせください!
また当社では、食材研究と掛け合わせたアートロックフードの販売もしております!
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