【写真付きで解説】ぶりの切り身の冷凍保存と保存期間、厳選レシピ!
「脂の乗った栄養満点のぶりを一度にたくさん買ってきて、冷凍庫で保存出来たらなぁ」と考えたことはありますか。
あまり知られていないのですが、ぶりは冷凍保存できる食材なのです。
これからご紹介する冷凍保存方法を試していただければ、冷蔵庫では2~3日しか保存できないものでも、10倍近い期間の保存が可能になります。
冷凍方法に合わせて、最適な解凍方法や保存期間、レシピなどもご紹介していますから、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ぶりの栄養
ぶりの栄養価とカロリー
カロリーは100gあたり 257kcalで、三大栄養素の構成は以下のようになっています。
たんぱく質 21.4g
脂質 17.6g
炭水化物 0.3g
参考:日本食品標準成分表2010
たんぱく質と脂質がカロリーの大半を占めていることが分かります。
魚の脂質には、生活習慣病に効果のあるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などの不飽和脂肪酸も含まれているため、非常に健康的です。
その他にも、ぶりには以下のような栄養素が含まれています。
【ミネラル】
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン
【ビタミン】
ビタミンA、B1、B2、B6、B12、C、D、E、ナイアシン、葉酸、パントテン酸
色々な種類の栄養素を含んでおり、中でもビタミンB、E、鉄分は特に豊富に含まれています。
ぶりの効能
効能その1:エネルギー代謝UPでバテない身体に
「なんだか元気が出ない…」
「仕事の疲れが取れない…」
このような時に効果を発揮するのが、たんぱく質や脂質、ビタミンBです。
疲れているときや、やる気の出ないときというのは、身体がエネルギー不足を起こしています。たんぱく質や脂質はエネルギーの源になりますから、これらを摂ることで、身体にエネルギーをチャージすることができるのです。
またビタミンBを同時に摂ることで、口から入った食べ物をスムーズにエネルギーに変換できるようになります。
これらの働きにより、エネルギー切れを起こさない、バテない身体を手に入れることができるのです。
効能その2:血液をサラサラにして生活習慣病予防
ぶりの脂質には、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)といった不飽和脂肪酸が含まれています。
不飽和脂肪酸というのは、魚に多く含まれる脂質のことで、血液をサラサラにする効果を持っています。
コッテリとした脂っぽい料理を日常的に食べていると、血液の粘性が増しドロドロになっていきます。すると、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞などの生活習慣病のリスクがグングン高まるのです。
反対に、不飽和脂肪酸を身体に取り入れることで、体内の血液がサラサラになり、スムーズに流れるようになります。すると、血管が詰まる危険性も下がり、生活習慣病のリスクを抑えることができるのです。
さらに言えば、ぶりは食べごたえのある魚ですから、お肉の代わりとしても十分満足感を得ることができます。
ぶりを冷凍するメリット
長期保存が可能になる
第一のメリットは、やはり長期間の保存が可能になることです。
旬の時期のぶりは本当に美味しいですし、価格もお手ごろなのですが、いかんせん日持ちしません。冷蔵庫で保存しても、もって2~3日。その間にも鮮度はどんどん失われていきます。
このような時にこそ、冷凍保存を試してほしいのです。冷蔵では2~3日が限度でも、冷凍保存を使えばその何倍もの期間保存が可能になります。
長期の保存が可能になれば、一度にたくさんの量を買ってくることができますので、家計にもプラスの効果があります。
調理時間の短縮になる
第二のメリットは、調理時間を短縮できることです。これは”あらかじめ下味をつけて冷凍した場合”に効果を発揮します。
後ほど説明しますが、冷凍保存方法の中には、フリーザーバッグに調味料を入れておき、そこにぶりの切り身を漬けておくという方法があります。
この方法を使うと、冷凍してから解凍するまでの間に調味料の味がジワーっと切り身の中まで染み込んでいきます。
こうしておけば、あとは解凍後に焼くだけ。少ない時間で調理が済みます。
また、あらかじめ下味をつけて置く場合、フリーザーバッグに入れて密封するため、少ない調味料でしっかりと味付けをすることができます。
その結果、減塩などヘルシーな料理にもつながっていくのです。
ぶりの冷凍保存方法
こちらでは、ぶりの切り身の冷凍方法について説明していきます。
なお、刺身での冷凍は、解凍後に食感が大きく損なわれるためオススメできません。
1切れずつ冷凍する場合
1.しっかりと水気を拭きとり、ラップでぴっちり包みます。
2.フリーザーバッグに入れて冷凍します。
下味を漬けて冷凍する場合
1.フリーザーバッグに照り焼き用のたれを入れます(たれの作り方はレシピの項に記載)。
2.フリーザーバッグに切り身を入れて冷凍します。
塩焼きにして冷凍する場合
1.切り身に塩を振って焼きます。
2.粗熱が取れたら、1切れずつラップでぴっちり包みます。
3.フリーザーバッグに入れて冷凍します。
ぶりの解凍方法と保存期間
ぶりの解凍方法
どの方法で冷凍した場合も、基本的に冷蔵解凍するようにしてください。
夕食に使う場合はその日の朝に、お弁当のおかずにする場合は前日の晩に、調理のタイミングに合わせて冷凍庫に移してください。
もし、急ぎで解凍したい場合には、氷水解凍をオススメします。
氷水解凍とは、ボウルなどに氷水を張り、そこにフリーザーバッグごと浸しておく解凍方法です。
冷蔵庫解凍よりも早く解凍でき、流水解凍よりも水を節約して行えるのが特徴です。
さらに急ぐ場合には、最終手段として電子レンジ解凍があります。
しかし、電子レンジは解凍ムラや加熱しすぎになりやすいため、あくまで最終手段として用いた方が良いでしょう。
ぶりの保存期間
どの方法で冷凍した場合も、保存期間は3週間を目安に考えてください。
新鮮なものを適切に冷凍すれば、この程度の期間保存できます。
逆に、”新鮮でないものを冷凍する”、あるいは”冷凍庫から出し入れを繰り返す”ということがあると、冷凍中でも品質は劣化していきます。
すると、目安の3週間前でも味や風味が落ちている可能性がありますので、注意してください。
>>【冷凍肉と魚の日持ちは?】気になる賞味期限と、賞味期限を延ばすコツ
ぶりを使った簡単レシピ5選
みぞれ煮
☑材料(2人分)
・ぶり 2~4切れ
・大根 5㎝分
●めんつゆ(3倍希釈) 小さじ1
●すりおろししょうが 小さじ1/2
◆水 大さじ4
◆めんつゆ(3倍希釈) 大さじ1
・小麦粉 適量
<作り方>
1)冷凍ぶりは冷蔵庫解凍or氷水解凍しておきます。
2)余計な水分をふき取り、●の調味料に10分ほどつけておきます(下味を付けて冷凍した場合は、この工程を飛ばしてください)。
3)(2)の汁気をふき取り、全体に小麦粉を薄くまぶしておきます。
4)熱したフライパンに油をひき、(3)の両面をこんがり焼きます。
5)おろした大根と◆の調味料を加え、弱い中火で5分ほど煮たら完成です。
ぶり大根
☑材料(2人分)
・ぶり 2~3切れ
・大根 1/4本
・すりおろししょうが 小さじ1
・水 1000cc
・砂糖 大さじ2
・醤油 100cc
・酒 100c
<作り方>
1)冷凍ぶりは冷蔵庫解凍or氷水解凍しておきます。
2)大根の皮をむき、厚さ1.5㎝の半月切りにしておきます。
3)鍋に大根を入れ、大根がかぶるくらいまで水(分量外)を入れて沸騰させます。。
4)沸騰したら中火で10分ほど煮込みます。
5)大根をざるにあけ、鍋に水1000cc、醤油、酒、砂糖、しょうがを入れて沸騰させます。
6)沸騰したら、ぶり、大根を入れます。
7)落し蓋をして中火で20分、火を止めて30~60分放置します。
8)味が染み込んでいたら完成です。
照り焼き
☑材料(4人分)
・ぶり 4切れ
●醤油 大さじ3
●酒 大さじ3
●砂糖 大さじ3
●みりん 大さじ2
・片栗粉 少々
<作り方>
1)冷凍ぶりは冷蔵庫解凍or氷水解凍しておきます。
2)●の調味料をボウルに入れ、(1)を20~30分漬けこみます(下味をつけて冷凍した場合は、この工程を飛ばしてください)。
3)キッチンペーパーで軽く水分をふき取り、両面に片栗粉をまぶします。
4)熱したフライパンに油をひき、弱火~中火で焼きます。少し焼き色がついたら裏返します。
5)両面を焼いたら残りのたれを加え、中火で10分ほど煮詰めながら照りを出して完成です。
味噌漬け
☑材料(2人分)
・ぶり 2切れ
・しょうが 1かけ
●醤油 小さじ1
●味噌 小さじ1
●酒 小さじ1
●みりん 小さじ1
●砂糖 小さじ1
●ほんだし 小さじ1/4
●水 大さじ2
●おろししょうが 適量
<作り方>
1)冷凍ぶりは冷蔵庫解凍or氷水解凍しておきます。
2)小鍋に水、しょうが、(1)を入れ、中火で4分ほど煮ます。
3)フライパンで●の調味料を煮詰め、ぶりを加えてたれと絡めたら完成です。
★別々に加熱することで時短調理が可能になります。
漁師風味噌汁
☑材料(2人分)
・ぶり 200g
●玉ねぎ 1/4
●しめじ 1ふさ
●白菜 100g
●水 400cc
・だしの素 小さじ1
・味噌 大さじ1
<作り方>
1)冷凍ぶりは冷蔵庫解凍or氷水解凍しておきます。
2)玉ねぎ、白菜を1㎝幅に切り、しめじは軽くほぐしておきます。
3)水→玉ねぎ→ぶり→しめじ→白菜の順に容器に入れ、ラップをして電子レンジで温めます(600wで6分)。
4)だしの素、味噌を加え、もう一度電子レンジで温め(600wで2分)たら完成です。
まとめ
ぶりの冷凍保存方法はいかがでしたでしょうか。
切り身のまま冷凍、下味をつけて冷凍、塩焼きにして冷凍。3種類の方法をご紹介しましたが、一番のオススメは下味をつけて冷凍です。
やはり、少ない調味料でしっかりと味を付けられる、調理時間の大きく短縮できるというのは魅力的です。
解凍する場合は、冷蔵庫でじっくりと、急ぎの場合は氷水解凍を利用すると、水を節約しながら素早く解凍することができます。
スーパーなどでたくさん買ってきた際は、ぜひ今回の方法を試してください。