【実は栄養価が高い!】知っておきたい冷凍食品の豆知識
「冷凍食品は便利だけど、栄養価が低いのでは」と思っていませんか?
実は、冷凍しても栄養価はほとんど変わりません。
冷凍野菜の栄養価を気にする方が多いですが、旬の時期に収穫した野菜を、すぐに下処理し冷凍しているので、栄養価が落ちず品質も良いです。
冷凍食品の製造に重要なのが急速冷凍。
基本的に全ての冷凍食品は、急速冷凍されているので、鮮度・品質を維持することができ、保存料・酸化防止剤の使用を抑えることができます。
冷凍食品を適度に食事に取り入れると、料理の手間を軽くすることができ便利です。さまざまな種類の商品があり使いやすいので、特にお弁当を作る際に重宝します。
冷凍食品の栄養価の秘密、注意点、活用方法などをご紹介します。
目次
冷凍野菜が栄養価が高い理由
収穫後すぐに冷凍
冷凍した野菜は生の野菜に比べて栄養価が低いと思われがちですが、それほど栄養価に違いはありません。
スーパーや八百屋などで売られている野菜や果物は、収穫してから店頭に並べられ、さらに食卓で食べるまでに時間がかかります。すると、その間に栄養価はどんどん落ちてしまいます。
冷凍野菜の場合、収穫した後すぐに冷凍されるので、収穫時の栄養を保つことが可能。
2007年にアメリカで行われた調査によると、ブロッコリーに含まれるビタミンCは、収穫して1週間たつと約50%減少するのに対し、収穫してすぐに冷凍したブロッコリーは、1年たっても10%近くしか減少しませんでした。
また、冷凍すると酸化や酵素の働きを抑制し、細菌の増殖を防ぐことができるので、品質劣化を抑えることができます。
旬の野菜を冷凍
冷凍野菜は、旬の一番美味しく栄養価の高いものを使用しています。
旬のトマトに含まれるカロテンは旬でないものと比べて約2倍、また、旬のホウレン草に含まれるビタミンCは、旬でないものと比べて約4倍含まれています。
もちろん、とれたての旬の野菜が、一番美味しく栄養価も高いです。
しかし、季節はずれの野菜よりも冷凍野菜の方が、栄養価が高いことが多いです。
栄養価を比較してみると・・・
非営利団体の冷凍食品財団とカリフォルニア大学の研究者たちが、冷凍した野菜や果物の栄養について調査しました。
ブルーベリー、イチゴ、ニンジン、コーン、ブロッコリー、グリーンピースに含まれる8つの栄養素について、収穫後24時間以内のもの、10~90日間冷凍保存したもの、3~10日冷蔵室で保存したもの、この3種類で比較しました。
その結果、冷凍した野菜や果物は、冷蔵室で保存したものと変わらない栄養があることが判明。食品によっては、冷凍した方が栄養価の高い食品もありました。コーンやグリーンピース、ブルーベリーのビタミンCにおいては、冷凍したものの方が格段に高い数値でした。
また、カルシウムやマグネシウム、亜鉛、銅、鉄分、食物繊維などの成分においては、冷凍しても低下しないことが分かりました。
出典:https://well.blogs.nytimes.com/2016/11/18/are-frozen-fruits-and-vegetables-as-nutritious-as-fresh/
高品質な冷凍食品の秘密
「ブランチング」と「急速冷凍」
市販の冷凍野菜が高品質で栄養価の高い状態を保つことができるのは、ブランチングと急速冷凍しているからです。
ほとんどの冷凍野菜は、冷凍する前に>>ブランチング処理されています。野菜は水分が多いので冷凍すると食感が変わってしまうことが多いです。
ブランチングなどの熱処理、切る・するなどの加工を行うことで、食感の変化を防いで冷凍できます。そして、下処理後に急速冷凍しています。
急速冷凍とは、食品を素早く冷やし、品質の良い状態のまま凍結できる冷凍技術です。
普通の冷凍方法だと、ゆっくり凍るので氷の結晶が大きくなり、食品の細胞を破壊してしまいます。その結果、風味や食感が悪くなり、品質が劣化します。
しかし、食品内の水分が凍る温度帯を素早く通過させることで、氷の結晶を小さいまま凍結させることが可能。急速冷凍することで、細胞の破壊を防ぎ冷凍前と変わらない状態のまま凍結できるので、美味しさ、栄養価を保つことができます。
>>【野菜の保存期間を劇的に延ばす!】ブランチング処理とは?
冷凍食品に必要不可欠な急速冷凍
野菜だけではく、基本的に全ての冷凍食品は急速冷凍されています。食品本来の栄養、美味しさを閉じ込め、徹底した品質管理ができるので、冷凍食品の製造において急速冷凍は重要な技術です。
急速冷凍することで、生鮮品はとれたての鮮度、調理品は作りたての美味しさを保つことが可能。鮮度の落ちやすい魚介類などにおいても、刺身として食べることができる鮮度を維持できます。
冷凍技術の進歩によって、冷凍食品の品質はどんどん高くなっています。
バランスよく食べることが大切
冷凍食品に含まれる食品添加物
野菜・魚などの生鮮品や調理品など、さまざまな冷凍食品がありますが、気になるのが健康への影響。
なかでも、ほとんどの加工食品に使われている食品添加物について、気にしている方は多いのではないでしょうか。
食品添加物は、甘味料・着色料などの見た目を良くする添加物と、保存料・酸化防止剤などの品質劣化を抑える添加物と、大きく2つに分けることができます。
冷凍食品は低温処理された後、約-20℃の環境で保存されるので、酸化や細菌の繁殖を抑えることができます。ですので、保存料・酸化防止剤などの添加物を使う必要がほとんどなく、全く使用していない冷凍食品も多く売られています。
食品衛生法により、食品添加物の種類や量などが決められていて、冷凍食品も決められた基準値内で製造されています。また、日本の冷凍食品の安全基準・品質管理は厳しいので、有害な物質が使われていることはほぼありません。
栄養バランスを考えて食べる
冷凍食品自体が、健康に悪いということはありません。
しかし、酸化防止剤をビタミンCと表記している場合や、野菜などは農薬の有無などが表記されていません。
ですので、健康を害するわけではありませんが、毎日過度に食べることは健康に良いとはいえません。
また、冷凍食品ばかり食べていると、肉類や炭水化物など決まった栄養ばかりになりがち。
ですので、適度に冷凍食品を取り入れて、栄養バランスが偏らないような食事を心がけることが大切です。
お弁当作りに活用することのメリット
手間なく短時間で便利
調理する時間がないときや、忙しいときに冷凍食品は便利です。
ちょっとした軽食やおやつはもちろん、メインとなるような商品も販売されています。
特に、お弁当を毎日作っている方にとって、冷凍食品は重宝します。朝は朝食の支度や洗濯など、やることが多く忙しいので、お弁当を作る時間があまりとれません。
時間のあるときに惣菜を作り置きして、温め直してお弁当に詰める、夕飯の残りを詰めるなどの工夫をしている方が多いです。
しかし、やはり毎日作るのは大変。
冷凍食品ならば、解凍してお弁当箱に詰めるだけなので、手間なく短時間で作ることができます。あと1品ほしいときなどに、冷凍食品を活用するとお弁当作りが楽になります。
種類、味付けが豊富で飽きない
さまざまな種類の冷凍食品が販売されています。から揚げ、ハンバーグ、コロッケなどはもちろん、きんぴら、ひじきの煮もの、中華いためなど、野菜の惣菜も多数あります。
また、から揚げだけみても、しょう油味のから揚げ、ゴマダレ味のから揚げ、レモン風味のから揚げなど味付けの種類も豊富。オムレツにおいても、肉入りオムレツや、チーズ入りオムレツなどがあります。
子供から大人まで楽しめる商品、飽きないよう豊富な種類の商品が販売されています。
使いやすく、経済的
冷凍庫から取り出し、そのまま自然解凍するだけで大丈夫な商品もあります。
朝、お弁当箱に詰めると、お昼に食べごろになります。解凍する手間や時間を短縮できるので便利です。
また、お弁当に入れやすいように小ぶりに作られているなど、使いやすいように工夫がされている商品もあります。
調理品だけでなく、冷凍野菜も種類が豊富。
冷凍野菜は下処理済みなので、必要なときにすぐに使うことができます。
野菜は季節によって値段が高騰することがありますが、冷凍野菜ならば1年を通して値段が変わらないので、経済的です。
冷凍食品を上手に活用することで、お弁当作りの負担を軽くできます。
まとめ
冷凍野菜は旬の時期のものを収穫し、すぐに冷凍加工しているので、栄養価が高く、品質が良いです。
野菜だけでなく、肉類、魚介類、調理品と、基本的に全ての冷凍食品は急速冷凍されているので、とれたて、作りたての品質を保つことができます。
解凍するだけ、温めるだけで食べることができるので、栄養バランスを考えて普段の食事やお弁当作りなどに上手に活用してみてはいかがでしょうか?
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