にんにくの冷凍保存と保存期間、レシピ5選!【写真付きで解説!】

「野菜室に入れておいたはずのにんにく、いざ使おうと取り出したら底の方にカビが…」のような経験はありませんか?

にんにくといえば、春夏秋冬いつでも野菜売り場に並んでいる食材で、特にこれといった処置を施さなくても、そこそこの期間保存できるイメージがあるかと思います。

確かに、にんにくは常温保存が可能な食材なのですが、実は、適切に保存するためにはある程度の条件を守らなくてはいけません。

その条件とは、「日の当たらない通気性の良い場所で」「湿気が少ないこと」なのです。

日の当たらない軒先などにスペースを確保できればよいのですが、やはり家庭によっては難しかったりします(そもそもスペースがなかったり、においや見た目が気になるという方もいます)。

そんな時に活用していただきたいのが、今回ご紹介する「にんにくの冷凍保存方法」なのです。

具体的な保存方法や保存期間、解凍方法などの他にも、記事の後半では、冷凍にんにくを使ったお手軽レシピも載せてあります。

こちらも参考にしてみて下さい。

にんにくを冷凍するメリット

予め下処理をしておけば時間短縮に

にんにくを冷凍する際に、予め用途に合わせて切っておくことで、調理時間を短くすることができます。

買ったときの状態で保存していると、いざ使おうとした時、薄皮を向いたり刻んだりと、にんにくの下処理だけで5分10分かかってしまいます。

ですが、冷凍保存の段階で、こうした処理を済ませておけば、その分調理を早く終わらせることができるのです。

しかも、何個かのにんにくをまとめて下処理することで、一度の手間で、その後何週間か楽をすることができます。

台所や冷蔵庫が臭わなくなる

にんにくの皮をむいたり、刻んだりすると、にんにく特有の強烈な臭いが台所やリビングに充満してします。

また、冷蔵庫で保存していたらだんだん臭ってきて、他の食べ物にも臭いが移ってしまった、なんて経験もあるかと思います。

こうした悩みを軽減してくれるのが冷凍保存なのです。

予め下処理を施して、ラップにくるんだうえでフリーザーバッグに入れてしまえば、冷凍室の中で臭いがすることはほとんどありません。

また、下処理は既に済んでいるため、にんにくを料理で使うたびに部屋中に臭いが漂う…ということも軽減できます。

変色させないで保存が可能

これはにんにくを擦りおろした時に有効なのですが、おろしたにんにくを冷凍することで、変色を防ぐことができます。

にんにくを擦りおろすと、最初は白っぽい黄色をしているのですが、これを数時間放置しておくと、鮮やかな緑色に変色してしまうのです。

これは、擦りおろすことでにんにくの成分が変化し、酸化してしまう現象なのですが、あまり見た目としてよろしくありません。

擦りおろして数時間後にはこうなってしまうのですが、擦ってすぐに冷凍保存してあげることで、この変色を防ぐことができるのです。

にんにくの冷凍保存方法

にんにくには、薄皮を取り除いてしまえば、薄切りやみじん切り、その他いろいろな方法で冷凍することができます。

どの方法でも保存可能な期間は変わらないので、調理の用途に合わせて使い分けて下さい。

ひとかけらずつ冷凍する場合

1)薄皮を取り除き、ひとつひとつバラバラにします。もし水分がついていれば、ふき取っておきます。

m-ninniku

2)ラップで包み、フリーザーバッグに入れて、なるべく空気を抜いて冷凍します。

m-ninniku

薄切りにして冷凍する場合

1)薄皮を取り除き、にんにくを薄切りにしていきます。

ニンニク冷凍

2)小分けにラップに包み、フリーザーバッグに入れて、なるべく空気を抜いて保存します。

ラップのニンニク

みじん切りにして冷凍する場合

1)薄皮を取り除き、にんにくをみじん切りにしていきます。

きざみニンニク

2)使い切れる分量ごとにラップに小分けして、ラップごとフリーザーバッグに入れて保存します。この時、なるべく空気を抜いて保存します。

ラップのきざみニンニク

摩りおろして冷凍する場合

1)薄皮を取り除き、にんにくを摩りおろしていきます。

すりおろしニンニク

2)使い切れる分量ごとにラップに小分けして、ラップごとフリーザーバッグに入れて保存します。この時、なるべく空気を抜いて保存します。

すりおろしニンニク

※写真のように薄く平らにしておくと、使うときに必要な分量だけ折れるので便利です。
※時間が経つと、黄色いにんにくが緑色に変色してしまいます。擦ったらなるべく早く冷凍するのがポイントです。

にんにくの解凍方法と保存期間

解凍ニンニク

にんにくの解凍方法

冷凍したにんにくの解凍方法は2つ。冷蔵庫で自然解凍をするか、凍ったまま料理に使うかです。

これは、ひとかけら、薄切り、みじん切り、擦りおろし、どの冷凍方法でも一緒です。

ワンポイントアドバイスとしては、炒め物に入れる場合なら、凍ったままの使用、たれなどを作る場合は、冷蔵庫での解凍がオススメです。

にんにくの保存期間

どの方法で冷凍したにんにくも、保存期間は2~3週間です。

この期間を超えるとすぐに食べられなくなる、という事はありませんが、食感や風味は落ちてしまうので、なるべく早めに使い切ってください。

>>【冷凍で長持ち】野菜の保存方法で気をつけるべき3つのポイント


栄養士が解説!にんにくの栄養について

アリシンとは
アリシンはにんにくの香りの元です。がんや血栓を予防する効果や抗酸化作用、殺菌などの効果があります。さらに、アリシンはビタミンB₁の吸収力をアップさせるため、糖質の代謝が高まり、疲労回復効果が期待できます。

食材のポイント
にんにくは高い殺菌効果や香り、辛味を持つ反面、胃腸を傷めてしまうことがあります。加熱することによって、辛味もやわらぎ刺激が弱まります。

また、にんにく片の中には刺激の強い白色または緑色の芽があります。これは消化に悪く、加熱調理する際に焦げやすいため、丁寧に取るようにしましょう。

にんにく臭対策
美味しくていっぱい食べたい。でも、口臭が気になって食べるのに気が引けるものでもありますね。

低温の油で調理すると、にんにくの栄養を吸収しつつもにおいがなくなります。

また、食事終わりに、臭い消しに効く梅干し、緑茶などタンニンの含まれるものや牛乳、りんごなどを摂ると少しは軽減できます☝

るりさん
栄養士 るり

戸板女子短期大学で栄養士の資格を取得し、同大学を卒業。卒業後杏林大学で食品衛生管理者の資格も取得。現在はデイブレイク株式会社で食材の冷凍情報を発信しながら、様々な食材の冷凍実験を統括。趣味は旅行とフラダンス。好きな野菜はブロッコリー。


冷凍にんにくを使った簡単レシピ5選

定番のおかず、ほうれん草とベーコンのガーリック炒め

ほうれん草とベーコンのガーリック

☑材料(2人分)
・ほうれん草  1束
・ベーコン  2枚
・にんにく  1片
・オリーブオイル  大さじ1
・塩・こしょう  少々

<作り方>
1)ベーコンは短冊切りに、ほうれん草は食べやすい大きさに、にんにくはみじん切りにして冷凍したものを使用します(解凍方法は自然解凍でも、凍ったまま使用でも、どちらでも可です)。

2)フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ、弱火にかけます。

3)にんにくの香りが立ったら、ベーコンを加えて中火で炒めます。

4)ベーコンに火が通ったらほうれん草も加え、油が行きわたったら、塩こしょうで味を調えて完成です。

お好みでしめじを入れたり、粉チーズを振りかけたりしても美味しいくなります。

簡単なのに本格ペペロンチーノ

ニンニクのペペロンチーノ

☑材料(2人分)
・パスタ  150g
・にんにく  1片
・オリーブオイル  大さじ1
・乾燥パセリ  適量
・とうがらし  1本
・塩・こしょう  少々

<作り方>
1)にんにくはみじん切りor薄切りにして冷凍したものを使います(解凍方法は自然解凍でも、凍ったまま使用でも、どちらでも可です)。

2)とうがらしは半分に折って、種を取り出しておきます。また、お湯を沸かしパスタを茹でておきます(ゆで時間はパスタに合わせて)。

3)フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れ中火で熱します。

4)にんにくの香りが立ってきたら弱火にして、パセリと唐辛子を加えます。

5)パスタのゆで汁をお玉1~2杯程度加え、とろみがつくまで中火で煮ます。

6)フライパンからにんにくとパセリを取り出し、代わりに水気を切ったパスタを入れ、ソースと絡めます。

7)塩・こしょうで味を調えたら完成です(好みでパセリを振りかけたり、とうがらしを飾り付けてください)。

(5)のソースが足りなさそうでしたら、ゆで汁を足して調整してみて下さい。ある程度のソースの量がないと、パスタが焦げ付いてしまう事があるので、その点だけ要チェックです。

とっても簡単ブロッコリーのニンニクオイル和え

簡単ブロッコリーのニンニクオイル和え

出典:https://cookpad.com/recipe/2809424

☑材料(2人分)
・ブロッコリー 1個
・とうがらし  2本
・にんにく  大さじ2
・塩  小さじ1/4
・こしょう  少々
・オリーブオイル  大さじ4

<作り方>
1)にんにくはみじん切りにしたものを使用します(解凍方法は自然解凍でも、凍ったまま使用でも、どちらでも可です)。ブロッコリーは一口大に切ったものを、電子レンジで3分温め、塩(分量外)を振っておきます。

2)とうがらしは種を取り除いて、小口切りにしておきます。

3)にんにく、とうがらし、塩こしょうをオリーブオイルで炒め、良い香りがして来たら(1)のブロッコリーにかけて完成です。

とうがらしを1本余分に用意して、種を取り除いて飾り付けると、ブロッコリーの緑ととうがらしの赤が鮮やかに映えます。

朝食に元気の出るガーリックトースト

ニンニクのガーリックトースト

☑材料(1人分)
・トースト  1枚
・おろしにんにく  大さじ1
・バター  大さじ1
・塩こしょう  適量

<作り方>
1)にんにくはすりおろしたものを自然解凍して使います。

2)トースターにバター、おろしにんにくを塗り、トースターで加減を見ながら焼きます。

3)焼きあがったら、塩こしょうを振りかけて完成です。

トーストをフランスパンにすると、一気にカフェ風な雰囲気が増します。また、お好みでパセリを散らしてあげるのもおしゃれです。

混ぜるだけ!自家製焼肉のたれ

ニンニクのたれ

☑材料(保存用)
・しょうゆ  1/2カップ
・みりん  1/2カップ
・酒  1/2カップ
・砂糖  大さじ1
・ごま油  大さじ1
・にんにく  1片
・しょうが  1片

<作り方>
1)にんにくは薄切りにしたものorみじん切りor擦りおろしたものを自然解凍して使用します。しょうがは擦りおろしておきます。

2)全ての材料を混ぜ、鍋で1分ほどに立たせたら完成です。

それぞれの分量を2倍にしたり、半分にしたりして、お好みの量に調整してみて下さい。

まとめ

さて、にんにくの冷凍保存はいかがだったでしょうか。

冒頭でもお話しした通り、にんにくは常温でも保存が可能な食材ですが、ひと手間加えてあげることで冷凍保存することが可能になります。

しかも、冷凍する前に切ったり、おろしたりしておけば、調理時間の短縮にもつながります。

にんにくを5~10個まとめて買ってきて、みじん切りや薄切りなど、それぞれの処理の仕方でまとめて冷凍してしまうと、結果として時間も短縮されるのでお勧めです。

にんにくを保管しておけるスペースがない時、湿気でにんにくにカビを生やしてしまいそうな時、ぜひ今回の方法を試してみて下さい。

>>肉の冷凍方法はこちら

>>魚の冷凍方法はこちら

>>その他の野菜の冷凍方法はこちら

この記事の監修者

富山 知樹

ARTLOCKラボ マネージャー/管理栄養士/調理師
富山 知樹

フランス料理に魅了され、料理の世界へ。渡欧し二つ星レストランで修行。帰国後も日本のレストラン、会員制ホテルにて前菜・メイン・パン・デザートなどの部門を担当しつつ研鑽を積む。食による社会貢献や課題解決のため管理栄養士の資格をとり、現在はデイブレイクにて食×冷凍の研究を行うラボチームマネージャーを担当。

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