【中古や省エネタイプも】冷蔵・冷凍ショーケースで抑えるべきポイント
スーパーやコンビ二、お菓子屋や惣菜屋などで商品を陳列するために必要なショーケースですが、どのような種類があるのかご存知ですか?
ショーケースを使うことで、徹底した温度管理で品質を守りながら食品を陳列することができます。
様々な形があり、用途や陳列する食品によって向いているタイプが異なります。
また、初期費用を抑えることができる中古ショーケースや、ランニングコストを抑えることができる省エネタイプのショーケースなどもあるので、詳しく紹介していきます。
目次
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実は色々!冷凍・冷蔵ショーケースの種類
ショーケースは、きちんとした温度管理で食品を陳列するための棚のこと。
冷凍用、冷蔵用とあり、スーパーやコンビ二、総菜屋、和・洋菓子屋などで使われています。
ショーケースの優れている点は、陳列する食品に合わせて温度を設定することができること。
冷凍食品・アイスクリームならば-25℃~-18℃、冷凍の精肉・鮮魚ならば-16℃~2℃、チルドの精肉・鮮魚ならば-3℃~2℃、惣菜・デイリー食品・加工品ならば3~7℃、野菜・果物ならば5~10℃に設定することができます。
ショーケースを選ぶ際に、これだけは知っておきたいポイントが2つあります。
・商品、用途によって向いているタイプが異なること
・冷凍機別置き型と内蔵型があること
商品、用途によって向いているタイプが異なること
ショーケースには多様な形がありますが、大きく分けるとオープンタイプとクローズタイプがあります。
チルド品や乳製品、菓子類などのデイリー食品の陳列の場合は、商品を取りやすいオープンショーケースタイプが主流。
オープンショーケースでも、段が多い多段タイプ、段が少ないセミ多段タイプ、ヒナ段タイプ、平型タイプなどがあり、陳列したい食品や量などによって向いているタイプが異なります。
冷凍品の陳列や、より低温で食品を陳列したい場合は、冷気が外に漏れないように開け閉めできるクローズタイプが主流です。
クローズタイプでも様々なタイプがあり、缶やペットボトルの飲み物の陳列に用いられているリーチインショーケース、ケーキ屋や惣菜屋で用いられている、片側の扉を開閉して商品を並べることができる対面クローズショーケース、アイスクリームの陳列に用いられている、扉がドーム型になっているタイプなどがあります。
オープンショーケースタイプは、お客様が商品を手に取りやすいというメリットがありますが、温度管理がしづらく、冷凍品などの場合は溶けてしまう危険性があります。
クローズショーケースタイプは、扉を開け閉めするのでお客様が商品を取りづらいというデメリットがありますが、温度管理をしっかりすることができます。
冷凍機別置き型と冷凍機内蔵型があること
ショーケースには、冷凍機が別置きになっているタイプと、一体になっているタイプがあります。
別置き型のメリットは、ショーケースを連結することができ、商品の連続感をだすことができること。冷凍機1台で複数のケースの冷却ができ、経済的です。
ショーケースと冷凍機が分かれているので、音や排熱が店内に流出することが少ないです。
デメリットは、冷凍機の設置場所と、排水のための配水管設備が必要なこと。配管工事が必要なので設置に時間がかかり、1度設置すると移動させることが難しいです。
内蔵型のメリットは、工事や配水管設備が不要で、電源があれば設置することができることです。設置しやすく、移動も容易に行うことができます。
デメリットは、冷凍機の機械音と排熱が店内に流出してしまうこと。また、庫内容量が小さく、ケースを連結することができません。
このように、様々な種類のショーケースがあるので、陳列する商品や用途に合わせて選ぶ必要があります。
初期費用を抑えたい方に、中古のショーケース
ショーケースを選ぶ際に、やはり価格は重要な要素です。価格は大きさや形によって千差万別。
小さいショーケースならば20万~30万円ほどですが、大きいショーケースになると200万~300万円します。
ですので、購入費用を抑えることができる中古ショーケースを選ぶ方も多いです。
中古ショーケースは、新品の2分の1から3分の1ほどの価格で購入することができます。
なかには新品同様の、状態の良い中古ショーケースも出回っています。中古機器は初期費用を抑えることができるというメリットがありますが、注意点もあります。
本体価格のほかに別途費用がいくらかかるのか、見積もり時に確認する必要があります。
業者によって送料、搬入・設置費が含まれていないことが多々あります。
また、冷凍機別置き型の場合は設置に工事が必要ですが、販売業者では行っていないことが多く、別の専門業者に頼まなければなりません。
どのくらい使用されているのか、傷などの状態を確認することも重要です。清掃、オーバーホールしてあるかはもちろん、使用頻度や使用年数も大切。使用頻度が多いと、それだけ故障する可能性が高くなります。
万が一、故障した場合に重要なのが保証期間。中古機器の保証期間は、1~3ヶ月が一般的です。
業者によっては6ヶ月保証のこともありますが、1週間と短いことや、保証期間がついていないこともあります。どのくらい保証期間がついているのか、購入前にきちんと確認する必要があります。
このように、中古ショーケースの購入には注意する点はありますが、初期費用を抑えたい方には有効なのではないでしょうか。
ランニグコストを抑えたい方に、省エネタイプのショーケース
新品のショーケースは、初期費用がかかりますがメリットもあります。
特に、最新の省エネタイプのショーケースはランニングコストを抑えることができるので、大型のスーパーなどでは、省エネタイプへのニーズが高くなっています。
スーパーでの消費電力量の機器別の比率は、約4割を冷凍機、約2割をショーケースが占め、全体の6割を冷凍・冷蔵設備が占めています。冷却機能のある機器は電力消費が大きく、コストがかかります。
また、企業としてもエネルギー管理、省エネが求められ、スーパーの売り場においてエネルギー使用量を抑える取り組みが要求されています。
ショーケースにおいても、食品の安全性のために徹底した温度管理をするだけでなく、省エネの性能を併せ持つ設備への要求が高まっています。
例えば、インバーター制御機能がついているショーケースが開発されています。冷凍機には冷風を作り出すために、圧縮機が搭載されています。
圧縮機にインバーターシステムを搭載させると、電源回路を変換させ、状況に応じて圧縮機の回転数を制御することが可能。
閉店している夜間は昼間に比べて冷却に必要なエネルギーが小さいので、冷凍機の運転も小さくてすみます。
インバーターシステムを搭載することで、圧縮機の回転数を変えることができ、夜間や真冬など負荷の低い時は、圧縮機の回転数を抑えて、効率よく冷却することが可能。電気代を40%ほど削減することができます。
また、LED照明のショーケースも開発されています。
LED照明と導光版を組み合わせることで、省エネ効果が高く、商品をより明るく、よりきれいに見せることができます。上下方向から光を当て、優れた照明演出を可能にします。
従来の蛍光灯からLED照明にすることで、消費電力やランニングコストを削減することができます。
ほかにも、冷却器への着霜を抑え効率よく冷却できる機能や、エアカーテンを改良するなど、より効率の良い冷却を目指した製品開発が進んでいます。
省エネタイプのショーケースの場合、購入費用はかかりますが、ランニングコストを抑えたい方、特に膨大なランニングコストがかかる大型スーパーなどでは有効なのではないでしょうか。
まとめ
ショーケースには様々な形があり、陳列する商品や用途によって、向いているタイプがあります。どのように使用するかによって選ぶショーケースが異なります。
また、購入する場合は、形だけではなく、初期費用を抑えることができる中古機器が良いのか、またはランニングコストを抑えることができる省エネタイプが良いのかなども含めて、総合的に判断することをお勧めします。