トマトの冷凍保存方法と保存期間、レシピ5選!【写真付きで解説!】
トマトを生でしか食べていない方は、トマトのおいしさと栄養を取り逃しているかもしれません。
トマトは冷凍することで、旨味成分であるグルタミン酸が出やすくなり、旨味を感じやすくなるなどメリットがたくさんあります。
なので、トマトは冷凍保存することがおすすめです。
この記事を読めば、あなたのトマトに対する意識が変わるかもしれません。
トマトのおいしさと栄養を存分に味わうために役立つ、トマトの冷凍保存方法とおすすめレシピをご紹介します。
トマトを冷凍するメリット
トマトを冷凍することで、加熱調理するときにとても便利になるというメリットがあります。
トマトを加熱調理すると、栄養の吸収率が上がり、旨味も濃縮されて美味しくなります。
赤いトマトにたくさん含まれていて、抗酸化作用がありダイエットや美肌に効果が期待されているリコピンは、加熱調理することで吸収率が約3倍にも増えます。
緑黄色野菜であるトマトに含まれているβカロテンは、体内で風邪予防に効果があるビタミンAに変わります。
脂溶性ビタミンであるビタミンAは、油と一緒に加熱調理することで吸収されやすくなるのです。
さらに、トマトの旨味成分であるグルタミン酸も、加熱調理することで増加します。
油と共に加熱調理することで、トマトのおいしさと栄養がアップするのです。
そのため、加熱調理を前提とした冷凍保存のメリットを中心にご紹介します。
鮮度と栄養を維持できる
一番鮮度が良く栄養が詰まっているトマトというのは、旬の時期に完熟状態で収穫されたとれたてのトマトです。
トマトの鮮度と水溶性ビタミンは、時間とともに水分が抜けていくのと同時に、失われていってしまいます。
おいしくて栄養のある完熟状態のまま冷凍保存することで、おいしさと栄養が失われていくのを緩やかにして、美味しく頂ける期間を延ばすことができるのです。
皮むきがしやすくなる
トマトを加熱調理するときに面倒なのが、皮の湯むきではないでしょうか。
冷凍保存したトマトを水の中に入れるだけで、皮がするりと簡単にむけるというのは、嬉しいメリットですね。
皮に多く含まれているリコピンを取りこぼさないために、皮ごと頂きたいという方にも、おろし金で丸ごとすりおろすことができる冷凍トマトは便利です。
味が浸みこみやすくなる
トマトソースにしてから冷凍保存しているという方も多いかもしれませんが、意外と手間がかかります。
冷凍トマトなら、細胞が壊れていて味が浸みやすく、崩れやすいのでトマトソースを作るのも簡単です。
使う時に味付けできるので、どんな料理にも使いやすいのが嬉しいですね。
カレーや煮込み料理を作るときにも、最後に冷凍トマトを入れれば、簡単に旨味が増し、美味しくなります。
トマトの冷凍保存方法
トマトをそのまま冷凍保存する方法
簡単に冷凍保存することができる上、幅広い料理に使える、トマトをそのまま冷凍保存する方法をご紹介します。
1) トマトを、きれいに洗います。
ヘタを先にとってしまうとそこから水溶性ビタミンが、水に流れ出てしまうので、ヘタを付けたまま洗って下さい。
2) トマトの水分をキッチンペーパーなどでふき取ってから、ヘタを取ります。
3) ジップロックなどに重ならないようにして入れ、空気を抜きます。
4) 冷蔵庫の急速冷凍機能を使うか冷凍庫の設定を強にするなどして、なるべく早く低温で冷凍します。
金属バットやアルミホイルを敷くと、より早く低温で冷凍することができます。
トマトを切ってから冷凍保存する方法
かさばらないので、冷凍庫のスペースが少ない時に便利な、トマトを切ってから冷凍保存する方法をご紹介します。
少量だけ使いたい時には、こちらの方が便利です。
1) トマトを洗って、水気をよく拭き取ります。
2) ヘタを取ってから、トマトをざく切りにします。
3) トマトから出た水分も一緒に、ジップロックなどに入れて空気を抜きます。
なるべく薄く平らに入れると、早く美味しく冷凍できるだけでなく、使う時に割れやすくなるので、1回分を取り出しやすくなります。
4) 冷蔵庫の急速冷凍機能を使うか冷凍庫の設定を強にするなどして、なるべく早く低温で冷凍します。
金属バットやアルミホイルを敷くと、より早く低温で冷凍することができます。
冷凍トマトの解凍方法と保存期間
冷凍トマトの解凍方法
冷凍トマトは、凍ったまま調理に使えます。
トマトソースなどにする場合には、ミキサーを使わなくても、凍ったままおろし金ですり下ろすことができるので便利です。
湯むきの代わりに水に浸けて皮をむいて、加熱しながら押しつぶしてしまっても、簡単にトマトソースが作れます。
生のまま食べたい時には、溶けていくと水分が出てきてしまい食感も悪くなるので、凍ったまま頂くか自然解凍で半解凍位までに食べきることをおすすめします。
冷凍トマトの保存期間
トマトの保存期間は、冷蔵では1週間・冷凍では2ヶ月が目安です。
冷凍保存することで、鮮度や栄養が失われていくのを遅らせることはできても、完全に止めることはできないので、早めに使い切ることをおすすめします。
冷凍庫の温度を上げないために、冷蔵庫の開け閉めの時間や回数を減らすことも大切です。
一度解凍したトマトを再冷凍することは出来なので、必要な分を取り出したら、残りはすぐに冷凍庫に戻して下さいね。
>>【冷凍で長持ち】野菜の保存方法で気をつけるべき3つのポイント
栄養士が解説!トマトの栄養について
イタリアでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど、一般には栄養価の高い食品として知られています。
リコピン
トマトの赤い色は機能性成分であるリコピンによるもの。リコピンは熱に強い成分なので、加工されても栄養素が減りにくい点が魅力的です。
また、強力な抗酸化作用をもつため、ガンや動脈硬化の予防ができます。その他、ビタミンCやクエン酸なども豊富に含まれており、疲労回復や肌ケアにも役立ちます。
トマトの選び方
1.赤く艶やかな色の皮
2.同じ大きさならば、重い方が甘みが強い
3.ヘタの緑色が濃くピンと張っているもの
4.お尻に放射線状のはっきりとした線が均等に入っているもの
大型トマトの品種改良が進むだけでなく、ミニトマトや中玉トマトのバリエーションも豊富になってきております。
食べ方は幅広く、生食はもちろん美味ですが、調理法もさまざまです。トマトの品種によって特徴が異なるため、用途にあったトマトを選びましょう。
栄養士るり
戸板女子短期大学で栄養士の資格を取得し、同大学を卒業。卒業後杏林大学で食品衛生管理者の資格も取得。現在はデイブレイク株式会社で食材の冷凍情報を発信しながら、様々な食材の冷凍実験を統括。趣味は旅行とフラダンス。好きな野菜はブロッコリー。
冷凍トマトを使ったおいしいレシピ5選
冷凍トマトで絶品!トマト味噌スープ
☑〈材料2人分〉
・出し汁 400㏄
・味噌 大さじ2
・冷凍トマト 中2個
・オリーブオイル 大さじ1
〈作り方〉
1)出し汁を鍋に入れて、火にかけます。
きのこや玉ねぎなど、お好みの野菜を一緒に煮ても美味しいです。
2) 煮立ってきたら、冷凍トマトを加えます。
トマトの皮が気になる方は、水に浸けて皮をむいて下さい。
皮ごと頂きたい方は、おろし金ですりおろすと皮が気になりません。
3) トマトに火が通ったら、火を止めて味噌を加えます。
4) お好みでオリーブオイルを入れたら、出来上がりです。
オリーブオイルの代わりに、ベーコンや油揚げを入れても良いですが、油を加えることで脂溶性ビタミンの吸収率が上がるので、油分は入れることをおすすめします。
炊飯器で炊くだけ!栄養丸ごと冷凍トマトライス
☑〈材料〉
・お米 3合
・冷凍トマト 中1個
・塩コショウ 少々
・バター 10ℊ
・とろけるチーズ お好みで
〈作り方〉
1) 洗ったお米と冷凍トマトを炊飯器に入れます。
2) 水をメモリまで入れて、塩コショウし、普通に炊きます。
3) 炊き上がったら、バターととろけるチーズを入れて、トマトを崩しながら混ぜたら、出来上がりです。
お好みで、グリンピースやミックスベジタブルなどを入れて炊き上げると彩り豊かになります。
冷凍トマトで時短!かんたんトマトソース
☑〈材料〉
・冷凍トマト 中1個
・にんにく 1かけ
・オリーブオイル 大さじ2
・麺つゆ(白だし) 大さじ4
・塩コショウ 少々
〈作り方〉
1)冷凍トマトの皮が気になる場合には、水に浸けて皮をむくか、おろし金で皮ごとすりおろします。
2)冷凍トマトを深めの耐熱皿に入れ、ラップをかけてから、700wのレンジで2~3分加熱します。
3)調味料を加えて果肉をつぶすように混ぜ合わせたら、出来上がりです。
パスタに絡めたり、お肉や魚のソテーにかけても美味しくいただけます。
お好みで、バジルや刻んだ大葉などを添えると彩りが良くなります。
相性抜群!冷凍トマトとジャガイモのチーズ焼き
出典:http://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1400011387/
☑〈材料1人分〉
冷凍トマト 中1個
じゃがいも 1個
マヨネーズ 小さじ2
とろけるチーズ 1枚
バター 適量
〈作り方〉
1) じゃがいもを薄く切ってから千切りにして、水にさらした後、ザルにあげて水気を切っておきます。
2) 冷凍トマトを食べやすい大きさに切ります。
3) バターを塗った耐熱皿にじゃがいもを敷き詰めてから、トマトをのせ、マヨネーズを塗ります。
4) チーズを細く切りながらのせて、トースターでこんがりと焼いたら出来上がりです。
冷凍トマトで簡単!美味しい!キーマカレー
出典:https://cookpad.com/recipe/3978158
☑〈材料3人分〉
・合いびき肉 250ℊ
・玉ねぎ 1個
・人参 1/2本
・ピーマン 1個
・エリンギ 1本
・冷凍トマト 大1個
・カレールウ 2皿分
・カレー粉 小さじ2
・野菜ジュース 100㏄
〈作り方〉
1) 玉ねぎ・人参・ピーマン・エリンギをみじん切りにします。
2) サラダ油を熱した鍋に、1)の野菜を入れて中火で炒め、しんなりとしてきたら、ひき肉を入れて色が変わるまで炒めます。
3) 野菜ジュースとすり下ろした冷凍トマトを加えて、5分くらい煮込みます。
4) 弱火にしてからカレールウを入れて、混ぜながら溶かします。
5) ルウが完全に溶けたらカレー粉を入れて、3分くらい煮詰めれば、出来上がりです。
まとめ
トマトの冷凍保存と加熱調理は、メリットがいっぱいでしたね。
油と共に加熱調理をすることで、風邪予防に効果のあるビタミンAや、抗酸化作用がありダイエットや美肌に効果があるリコピンの吸収率が上がります。
冷凍保存をすることで、細胞が壊れているので短時間で味が浸みたり、皮がむきやすい・そのまますり下ろせるなどのメリットがあり、加熱調理がしやすくなります。
トマトの冷凍保存は、そのままでもカットしてでも、ジップロックなどに入れて冷凍するだけなのでとても簡単です。
トマトのおいしさと栄養がアップする冷凍保存と加熱調理を、試してみて下さいね。