【写真付きで解説!】豚肉の冷凍保存方法と賞味期限、レシピ5選!

豚肉には、ひき肉、スライス、ブロックといろいろな種類がありますが、どのお肉も冷凍できることをご存知でしょうか。

よくスーパーなどでは冷凍されたお肉が売られていますが、実は、家庭の冷凍庫でも豚肉を冷凍保存することができます。

通常、冷蔵庫では1~3日程度しか保存できません。ですが、冷蔵保存を活用すれば、最低でも1~2週間は保存が可能になるのです。

こちらの記事では、冷凍保存方法以外にも、適切な解凍方法や、種類ごとの保存期間、冷凍肉を使用したレシピなどを掲載しています。豚肉の冷凍に興味のある方は、ぜひ目を通してください。

豚肉の栄養

豚肉の栄養

豚肉の栄養価とカロリー

豚肉のカロリーは部位によって大きく異なります。

100gあたりのカロリーが最も少ないのが”ヒレ”で 115kcal、最も多いのが”ばら”で386kcalです。

豚肉の栄養

同じ豚肉なのにここまで大きな差が出るのは、やはり脂肪の量の差です。カロリー計算では、たんぱく質や炭水化物は 1g=4kcal で計算しますが、脂質は 1g=9kcal で計算するため、少しの違いが大きなカロリー差として表れます。

また、以下のようなビタミン、ミネラルが含まれています。

【ビタミン】
ビタミンA、D、E、K、B1、B2、ナイアシン、B6、B12、葉酸、パントテン酸、C、(ビオチン)

【ミネラル】
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、(ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン)

()内は部位によって含まれていない栄養素です。

豚肉の効能

効能その1:疲労回復で夏バテ知らず

豚肉にはたんぱく質や脂質が豊富に含まれています。

さらに、たんぱく質や脂質をエネルギーに変換するためのビタミンB1、B2も豊富に含んでいます。

”夏バテ”や”仕事の疲れが抜けない…”という状態は、身体がエネルギーを切らしているサインです。豚を食べることで、エネルギー不足を起こすことなく、パワフルに活動できるようになります。

豚肉に豊富に含まれるビタミンB1は主に糖質を、ビタミンB2は脂質やたんぱく質をエネルギーに変換する働きを持っています。

特にビタミンB1は、たまねぎやにらと一緒に食べることで吸収率がグーンと上がりますから、生姜焼きなどで一緒に調理すると良いでしょう。

効能その2:必須アミノ酸によるストレス改善

豚のたんぱく質には、トリプトファンという成分が含まれています。

トリプトファンとは、必須アミノ酸(※)の一つで、体内でセロトニンという精神安定効果を持つ成分に変化します。このセロトニンがストレス改善に効果を発揮するのです。

また、ロイシンという必須アミノ酸も含まれているのですが、こちらには筋力アップの効果があります。筋肉の分解を抑制&強化修復を促し、代謝を上げて太りにくい体を作ることができるのです。

※必須アミノ酸:体内では生成されず、外部から摂取するしかないアミノ酸。これ無しでは人は生きられないくらい重要です。

豚肉を冷凍するメリット

豚肉のメリット

長期保存が可能になる

豚肉は、冷凍することにより長期の保存が可能になります。

通常、豚肉の消費期限(※)は購入日から1~2日程度に設定されていることが多いです。特に、ひき肉などは買った日のうちに調理することが推奨されています。冷凍保存を使えば、最低でも1~2週間は保存が可能になります。

※消費期限:未開封の状態で、定められた方法で保存した場合に、食品を安全に食べることのできる期限

1~2週間というのは最も短い期間であり、お肉の種類によってはより長期間の保存が可能です。長期保存できるようになれば、特売日などにまとめ買いすることもできるようになります。

調理時間の短縮になる

豚肉は、冷凍することにより調理時間の短縮が可能になります。

冷凍する際にまとめて下処理をしておくことで、食事の準備時間をグッと短くすることができるのです。

例えば、あらかじめ下味をつけておけば、解凍後すぐに生姜焼きを作ることができます。ボウルにたれを作り、数十分かけて浸して置く必要がなくなるのです。

あるいは、あらかじめ揚げ物用の衣をつけておけば、あとは揚げるだけでとんかつを作ることができます。

事前にした処理を済ませておくことで、毎日の食事の準備時間を短くすることができます。

豚肉の冷凍保存方法

豚肉はひき肉、スライス、ブロック、どの状態であっても、基本的には以下に紹介する方法で冷凍することができます。

注意点として、冷凍前のお肉には素手で触れないこと。手の雑菌がお肉に移り、食中毒の原因になる恐れがあります。

また、フリーザーバッグに入れる際は、できる限り空気を抜くようにします。空気を抜くことで、食品の酸化を遅らせることができます。

そのまま冷凍する場合

1.キッチンペーパーなどでよく水気を拭きとっておきます。

豚肉の冷凍保存

2.使い切れる分量ごとにラップで包み、フリーザーバッグに入れて冷凍します。

豚肉の冷凍保存

下味をつけて冷凍する場合

1.キッチンペーパーなどでよく水気を拭きとっておきます。
2.フリーザーバッグにお肉とたれを入れて冷凍します(たれの作り方はレシピの項を参考)。

豚肉の冷凍保存

その他の場合

ひき肉を冷凍する場合は、水気を拭きとってからフリーザーバッグに入れて冷凍します。たくさんの量を冷凍する場合は、冷凍前に菜箸などを押し付けて溝を作っておくと、取り出しが簡単です。

豚肉の冷凍保存

スライスを冷凍する場合は、野菜巻にして凍らせるのもオススメです。お肉を一枚ずつばらして、お好みの野菜を巻きましょう。ラップで包んで、フリーザーバッグに入れればOKです。

ブロック肉を冷凍する場合は、チャーシューや角煮にして冷凍することもできます。詳しい作り方はレシピの項を参照してください。

とんかつ用のお肉を冷凍する場合は、あらかじめ衣をつけて冷凍することもできます。あらかじめ衣をつけておくと、解凍せずに油に投下できるため、調理時間の短縮になります。こちらも詳しくはレシピの項を参照。

豚肉の解凍方法と保存期間

豚肉の解凍方法

豚肉の解凍方法

豚肉は、どの方法で冷凍した場合も、基本的には冷蔵庫で自然解凍することをオススメします。冷蔵庫でゆっくり解凍することで、余分なドリップ(液漏れ)を抑え、うまみの流出を防ぐことができます。

お急ぎの場合には、氷水解凍がオススメです。ボウルなどに氷水を張り、フリーザーバッグごと浸して解凍する方法です。冷蔵庫解凍よりも短時間で済み、流水解凍よりも水を節約できます。

電子レンジでも解凍はできますが、解凍ムラや加熱しすぎになりやすいため、最終手段として考えていただければと思います。

豚肉の保存期間

どのように冷凍したかによって、保存期間が変わってきます。

【ひき肉】
ひき肉を冷凍した場合、保存期間の目安は1~2週間です。空気に触れている面積が多いため、早く劣化してしまいます。

【スライス・ブロック/未加工】
スライスやブロック肉を特に加工せず冷凍した場合、保存期間の目安は2~3週間です。生のままラップに包んだものや、野菜巻などが該当します。

【スライス・ブロック/加工】
スライスやブロック肉を加工して冷凍した場合、保存期間の目安は3~4週間です。下味つけたものや、火を通したものが該当します。

>>【冷凍肉と魚の日持ちは?】気になる賞味期限と、賞味期限を延ばすコツ

豚肉を使った簡単レシピ5選

黄金の豚丼

黄金の豚丼

出典:https://cookpad.com/recipe/1649333

☑材料(2人分)
・豚バラまたはロース 200~250g
・ごはん 2人前
●醤油 大さじ2
●酒 大さじ2
●ざらめ(砂糖) 大さじ2
●みりん 大さじ1
●にんにく 少々
●しょうが 少々

<作り方>
1)お肉は前もって冷蔵庫、ないし氷水にて解凍しておきます。
2)●の調味料を小鍋に入れ、弱火にかけながらざらめを溶かしておきます。
3)フライパンでお肉を炒めます、この時油はひきません。
4)お肉の色が変わったら、(2)のたれを入れます。
5)中火で煮詰めて、照りが出たらごはんに盛り付けて完成です。

★あらかじめ、お肉と●の調味料を合わせて冷凍しておくこともできます。
★お好みで万能ねぎや白髪ねぎ、ゴマなどをトッピングしてください。

豚肉の野菜巻

豚肉の野菜巻

出典:https://cookpad.com/recipe/3083983

☑材料(1人分)
・豚ロース薄切り 2枚
・にんじん 少量
・もやし 少量
・ほうれん草 少量
・塩こしょう 少々
・ごま油 大さじ1/2
・ポン酢 大さじ1

<作り方>
1)お肉はあらかじめ冷蔵庫、または氷水にて解凍しておきます。
2)にんじんは千切り、もやしはそのまま、ほうれん草はレンジで40~50秒加熱しておきます。
3)お肉を広げ、塩こしょうを軽く振ります。その上に、にんじん&ほうれん草、もやし&ほうれん草の組み合わせで乗せ、巻いていきます。
4)フライパンにごま油をひき、中火でお肉の巻き終わりから焼いていきます。
5)巻終わりが焼けたら、弱めの中火にして他の側面も焼いていきます。
6)全体に火が通ったら、弱火にしてポン酢を回しかけたら完成です。

★少し冷めてから包丁を入れると、崩れにくくなります。

とんかつ

とんかつ

出典:https://cookpad.com/recipe/4416833

☑材料(2人分)
・豚ロース 2枚
・小麦粉 大さじ2
・卵 1個
・パン粉 適量
・塩こしょう 小さじ1
・揚げ油 適量

<作り方>
1)お肉はあらかじめ冷蔵庫、ないし氷水にて解凍しておきます。
2)お肉を包丁の背で叩いて筋切をし、裏表に塩こしょうをします。
3)トレーに小麦粉、溶き卵、パン粉を用意し、この順番でお肉にまんべんなくつけていきます。
4)油を170度まで熱し、両面を5分ほど揚げます。キッチンペーパーで余分な脂を落としたら完成です。

★(3)の状態で冷凍することも可能です。その場合は、ラップに包んでフリーザーバッグに入れて冷凍してください。
★衣をつけて冷凍した場合は、解凍せずに(4)の工程からスタートしてください。

チャーシュー

チャーシュー

出典:https://cookpad.com/recipe/4499614

☑材料(4人分)
・豚バラブロック 500g
・長ねぎ 1本
・下味用の酒 大さじ3
・酒 大さじ4
・みりん 大さじ4
・めんつゆ 大さじ5
・おろししょうが 大さじ2
・砂糖 大さじ3

<作り方>
1)お肉はあらかじめ冷蔵庫、ないし氷水にて解凍しておきます。
2)長ねぎを半分だけ白髪ねぎにして水にさらし、もう半分は5㎝幅に切っておきます。
3)お肉に酒を振りかけて揉み込み、10分ほどしたらフライパンで両面に焼き色を付けます。
4)酒、みりん、砂糖を加えてふたをして、火が通るまで弱火にかけます。
5)火が通ったら5㎝幅に切った長ねぎを入れ、めんつゆと水を入れてさらに煮ます。
6)火を止め、少し冷ましてから5㎜幅程度に切り、フライパンに戻して味を染み込ませます。
7)お皿に盛り付け、残り汁をひと煮立ちさせたら、全体に回しかけましょう。

★(6)の工程まで進めてから冷凍することもできます。その場合は、お肉を何枚かまとめてラップで包み、フリーザーバッグに入れて冷凍してください。

豚の角煮

豚の角煮

出典:https://cookpad.com/recipe/4489401

☑材料(2~3人分)
・豚バラブロック 700~800g
●おろししょうが 少々
●玉ねぎ 1/4個
●水 450cc
●ほんだし 小さじ1~2
◆砂糖 大さじ3~4
◆醤油 大さじ4
◆みりん 大さじ1
◆しょうがスライス 1かけ
・水溶き片栗粉 大さじ1

<作り方>
1)お肉はあらかじめ冷蔵庫、ないし氷水にて解凍しておきます。
2)豚バラブロックを半分に切って、フライパンで全体を焼きます。
3)焼いた豚バラを2㎝幅程度(食べやすい大きさ)に切ります。
4)切ったお肉と●の調味料を鍋に入れ、沸騰するまで強火で、沸騰したらふたをせずに中火で10~15分煮ます・
5)半日~1日おいて、上に出た白い油を取り除きます、
6)◆の材料を入れ、落し蓋をして1時間ほど弱火で煮ます。
7)煮汁が1/3程度になったら、水溶き片栗粉を入れ、中火で2~3分煮たら完成です。

★角煮を完成させてから冷凍する場合は、(7)の工程の後、粗熱を取ってからフリーザーバッグに入れて冷凍してください。

まとめ

豚肉の冷凍保存方法はいかがでしたでしょうか。

ひき肉は、生のまま冷凍して1~2週間程度。スライスやブロックは、生のままで2~3週間、下味や火を通すことで3~4週間の保存が可能になります。

豚肉を冷凍する際のポイントは、水気を拭きとることと、空気を抜くこと。この2点を守ることで、食品の劣化スピードを抑えることができます。

豚肉の解凍方法は、基本的には冷蔵庫解凍、急いでいる場合には氷水解凍がオススメです。時間をかけて解凍することで、うまみの流出を減らすことができます。

冷凍保存のテクニックを使えば、家計も助かりますし、食事の準備にかける時間を減らすこともできます。ぜひ上手に活用してみてください。

>>肉の冷凍方法はこちら

>>魚の冷凍方法はこちら

>>その他の野菜の冷凍方法はこちら

この記事の監修者

富山 知樹

ARTLOCKラボ マネージャー/管理栄養士/調理師
富山 知樹

フランス料理に魅了され、料理の世界へ。渡欧し二つ星レストランで修行。帰国後も日本のレストラン、会員制ホテルにて前菜・メイン・パン・デザートなどの部門を担当しつつ研鑽を積む。食による社会貢献や課題解決のため管理栄養士の資格をとり、現在はデイブレイクにて食×冷凍の研究を行うラボチームマネージャーを担当。

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