【栄養8倍に!】しじみの冷凍保存方法と保存期間、レシピ5選を紹介
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しじみが殻付きのまま冷凍保存出来ることを、ご存知ですか?
二枚貝を冷凍してしまい、開かなくなってしまったという経験がある方も多いようです。
口を開けるためには、きちんとした方法で冷凍保存してから調理することが、大切です。
しじみだけでなく多くの二枚貝は、殻付きのまま冷凍保存しても、美味しく頂くことが出来ます。
長期保存ができるだけでなく、しじみを冷凍保存することによって、旨味成分と栄養も増えるのです。
しじみには、肝機能を改善させる効果の高いオルニチンが、沢山詰まっています。
賢く冷凍保存しておけば、しじみを食べる機会が増えて、健康効果も期待出来ますね。
さらに、安売りの時に買いだめをして、面倒な下処理を一度に行えば、料理の時短や節約にも繋がります。
気になるしじみの砂抜きの仕方や具体的な冷凍保存のメリット・きちんと開くための冷凍保存方法と解凍方法・冷凍しじみを使ったおすすめレシピなどをご紹介します。
しじみを冷凍するメリット

旨味成分と栄養が増える
しじみは冷凍すると細胞が壊れるので、旨味成分であるグルタミン酸とアラニンが吸収しやすくなり、美味しくなります。
さらに、しじみの代表的な栄養であるオルニチンは、冷凍することで8倍に増えます。
青森産業技術センターの実験によると、しじみを-4℃で冷凍した時に最も多くオルニチンが増加しています。
家庭用の冷凍庫は-18℃と言われていますが、実際には開け閉めの際に冷気が逃げてしまうので、一定の温度を保てていません。
新聞紙に包むことで、冷気の伝わり方を緩やかにして、開け閉めの回数が多い場所に入れることによって、家庭用の冷凍庫の性能でも理想に近い温度で冷凍出来ます。
台湾や韓国では、昔からしじみを食べる前に冷凍していたそうです。
原理はわかっていなくても、美味しさを実感していたので、知恵袋として伝わっていたのですね。
長期保存が可能になる
冷凍保存のメリットの定番ですが、しじみに関しても長期保存が可能になるということは、嬉しいメリットです。
しじみは、生ものですので日持ちがあまりしません。
水の中でなくても、数日間なら生きてはいけますが、栄養を摂り込むことが出来ないので、時間が経つと身が痩せていってしまいます。
なるべく新鮮なうちに下処理をして、冷凍保存しておいた方が、美味しさも長持ちするのです。
調理の時短になる
しじみを下処理してから冷凍保存しておくことで、調理の時短になります。
砂抜きなど下処理の手間がかかるしじみは、買ってきてすぐには調理に使えません。
下処理の手間がかかる生しじみよりも、すぐに使える冷凍しじみの方が、忙しい主婦には、使いやすいハズです。
しじみは砂抜きを4時間した後、空中放置を3時間することで旨味成分であるコハク酸が増えて、美味しくなります。
安売りの時にまとめて買ってきて、下処理の手間を一度で終わらせてしまい、冷凍保存することで、節約にも調理の時短にもなるのです。
スーパーの安売りなどで沢山買ってきた時や、潮干狩りなどで沢山採ってきた時には、冷凍保存がおすすめです。
一気に下処理をして冷凍保存しておけば、使いたい時にすぐに使えて便利ですね。
しじみの冷凍保存方法
1.しじみの砂抜きの仕方
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しじみを殻のまま冷凍保存する前には、必ず砂抜きをして下さい。
冷凍することでしじみは死んでしまうので、解凍した後に砂を吐くことはありません。
美味しくしじみを頂くためには、冷凍保存しない場合でも、下処理が必要です。
1)しじみの表面が汚れている場合には、流水で擦り合わせるようにして洗います。
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2)ボールに1%の塩水を作ります。

500㎖の水に対して小さじ1杯の塩を入れると、1%の塩水になります。
スーパーなどで主に市販されている大和しじみは、海水と淡水が混ざっている汽水域に生息しています。
生息している場所よりも少し濃い塩分量の水で砂抜きすることで、しじみがアラニンやコハク酸などの旨味成分を作り出します。
3)しじみをザルの中に、重ならないようにして入れます。

しじみが重なっていると、上の方のしじみが吐いた砂を下の方のしじみがまた吸ってしまうことがあります。
4)ザルをボールの中に入れ、塩水がしじみに被る位の深さになるように調節します。
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ボールに直接しじみを入れてしまうと、一度吐いた砂をもう一度吸ってしまい、時間がかかってしまいます。
塩水の量が多すぎると、しじみが窒息してしまうことがありますので、しじみが顔を出して、呼吸出来る位の深さに調節して下さい。
5)ボールに新聞紙などを被せて暗くして、4時間程静かな場所に置いておきます。

水が冷たすぎるとしじみがびっくりして砂を吐かなくなってしまいますが、暑すぎると腐ってしまいます。
塩水の温度は15~20℃位が適温です。
6)流水で殻を擦り合わせるように、表面の汚れをしっかりと落とします。

7)ザルに入れて水気を切り、濡れた布巾などを被せて、常温で3時間程置きます。

しじみがエネルギーを作り出すために、グリコーゲンを分解することで旨味成分であるコハク酸が作られます。
空中放置することで、コハク酸が増えて美味しくなるのです。
2.しじみを殻付きのまま冷凍保存する方法
1)下処理したしじみの水分を、キッチンペーパーなどで良く拭き取ります。

死んでいるしじみが混ざっていると、他のしじみにも臭いが移り食べられなくなってしまいます。
口が開いているものや殻が割れているものは、取り除いて下さい。

2)ジップロックになるべく平らに重ならないようにして入れて、空気を抜きます。

3)新聞紙に包んで、冷凍庫の開閉の多い場所に入れ、なるべくゆっくり冷凍保存します。
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
量が多い場合には、1回分ずつラップに包んでからジップロックに入れて下さい。
または、2時間程して半冷凍状態になったら、ジップロックを揉むようにして、しじみ同士がくっつかないようにして下さい。
3.しじみをむき身にしてから冷凍保存する方法
1)下処理したしじみを、鍋に入れて乾煎りして口を開けます。
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火を通しすぎると身が縮んでしまうので、注意して下さい。
量が多い場合には、しじみを茹でて浮いてきた身をすくい取ってむき身にする方法もあります。
茹で汁に栄養と旨みが出ているので、茹で汁はみそ汁などに使うと良いですね。
2)殻から身を外して、しじみをむき身にし、1回分ずつラップに包んで、ジップロックなどに入れて空気を抜きます。

3)新聞紙に包んでから、冷凍庫に入れて保存します。


冷凍しじみの解凍方法と保存期間

続いて、冷凍したしじみの解凍方法と、その保存期間についてお話していきます。
冷凍しじみの解凍方法
冷凍しじみは、むき身も殻のままのものも凍ったまま調理します。
特に殻のまま冷凍したしじみは、急激な温度変化で口が開くので、水から茹でるのではなく沸騰したお湯に入れて茹でて下さい。
他の調理法の場合でも、殻が開くまでは必ず強火で加熱し続けるのがポイントです。
冷凍しじみの保存期間
冷凍しじみは、1ヶ月位は保存が可能です。
冷凍することで美味しくなるしじみですが、一度解凍したものを再冷凍することは出来ません。
殻付きのまま冷凍保存したしじみは、必ず火にかける寸前に冷凍庫から取り出すようにして下さい。
自然解凍してしまうと、殻が開かなくなってしまうので、注意して下さいね。
>>【冷凍で長持ち】野菜の保存方法で気をつけるべき3つのポイント
冷凍しじみを使った簡単レシピ5選
冷凍しじみで出汁いらず!絶品みそ汁

☑〈材料4人分〉
・冷凍しじみ 400ℊ
・味噌 大さじ4
・酒 小さじ1
・水 お椀4杯半
<〈作り方〉
1)冷凍しじみは、ザルに入れて流水で軽く洗います。
2)鍋に分量の水を入れて、沸かします。
3)沸騰したお湯に冷凍しじみを入れたら、酒を加えます。
4)再度沸騰したら中火にして、アクを取りながら3~4分煮ます。
5)味噌を加えて、味を整えたら出来上がりです。
水や味噌の量はお好みで調節して下さい。
小口ネギを散らすと彩りがきれいです。
〆におすすめ!簡単冷凍しじみラーメン

☑〈材料1人分〉
・冷凍しじみ お好みで
・即席ラーメン 1袋
<〈作り方〉
1)即席ラーメンの袋に書いてある分量の水を、鍋に入れて沸騰させます。
2)冷凍しじみを入れて、強火のまま殻が開くまで加熱します。
3)麺を入れて、袋に書いてある通りに調理します。
4)器に盛ったら出来上がりです。
わかめや白髪ねぎ・茹でたほうれん草など、お好みの具材をトッピングして下さい。
止まらない美味しさ!冷凍しじみのニンニク醤油

出典:https://cookpad.com/recipe/2980575
☑〈材料2人分〉
・冷凍しじみ 200ℊ
・酒 大さじ2
・醤油 大さじ3
・みりん 大さじ3
・ニンニク 生姜 各1片
・鷹の爪 1~2本
<〈作り方〉
1)ニンニクはスライスし、生姜は千切りにします。
2)軽く水洗いした冷凍しじみを鍋に入れ、酒を回しかけて蒸し煮にします。
3)殻が開いたら火を止めて、残りの材料をすべて加えて軽く混ぜ合わせます。
4)粗熱が取れたら、冷蔵庫で2~3時間冷やして出来上がりです。
刻みねぎを散らせば、彩りも栄養もアップします。
冷凍しじみで時短!海鮮炊き込みご飯

出典:https://cookpad.com/recipe/4019640
☑〈材料2人分〉
・米 1合
・冷凍しじみのむき身 200ℊ
・乾燥わかめ お好みで
・イカやエビなど(ミックスシーフードでもOK) お好みで
✩醤油 大さじ4
✩みりん 大さじ3~4
✩砂糖 大さじ1
<〈作り方〉
1)研いだお米を✩の調味料と一緒に炊飯窯に入れて、普通に炊く時よりも少なめに水を入れます。
2)わかめを加えて混ぜ合わせます。
3)冷凍しじみとお好みのシーフードを米の上に乗せて、すぐに炊飯スイッチを入れます。
4)炊き上がったら、軽く混ぜ合わせて出来上がりです。
冷凍しじみで旨味UP!小松菜の煮びたし

出典:https://cookpad.com/recipe/3108321
☑〈材料4人分〉
・小松菜 3束
・冷凍しじみ 250ℊ
・油揚げ 1枚
✩水 800㏄
✩みりん 50㏄
✩醤油 40㏄
<〈作り方〉
1)小松菜は綺麗に洗って根を切り落とし、3㎝の長さに切ります。
2)油揚げはキッチンペーパーに挟んで、上から押して油抜きをしてから、縦半分にして、8㎜幅の短冊切りにします。
3)✩の材料を鍋に入れ沸騰したら、軽く水洗いした冷凍しじみを入れて、殻が開いたら、いったん取り出します。
4)3)の鍋に油揚げと小松菜の茎を入れて煮ます。
5)小松菜の茎に火が通ったら、葉を加えて煮ます。
6)器に盛り付けたら、3)で取り出しておいたしじみを乗せて出来上がりです。
まとめ
しじみの冷凍保存方法とおすすめレシピ5選は如何でしたか?
下処理の手間がかかり、小粒で食べる手間もかかるしじみですが、栄養価が高く、旨味が詰まっている優秀食材です。
サッと使えて便利で長期保存が可能なだけでなく、栄養や旨味成分も増すので、しじみは冷凍保存がおすすめです。
しじみは栄養価が高く、健康のためにも積極的に摂りたい食材ですので、賢く冷凍保存して、食卓に上る機会が増えると良いですね。
これからは、安い時に沢山買ってきたしじみを、まとめて下処理して冷凍保存するということを習慣にしてみて下さい。
>>【冷凍食品の賞味期限とは?】美味しく食べるための見極めポイント
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