特殊冷凍デモ ぶどう

今回は「ぶどう」の冷凍~解凍までの実験です。

アートロックフリーザーで急速冷凍後、異なる方法で約9か月間保管した際の差を比較しました。

  • 保管方法:方法A、方法B
  • 解凍方法:冷凍のまま、常温半解凍

今回もアートロックフリーザーを使用して凍結しました。

ぶどうのように柔らかい果物は包装前に凍結し、凍結後に包装して真空パックすることで、食材が潰れずに酸素との接触を避けることができ、結果として、長期間の保存が可能になります。

保管方法の違いによる状態の比較

保管方法Aで保管したぶどうには何も無いが、冷凍機Bで保管したぶどうは表面に白い析出物が見られました。

左:保管方法A 右:保管方法B
保管方法Bで保管したぶどうの拡大写真
保管方法Bで保管したぶどうの断面拡大写真
保管方法Aで保存したぶどうの凍った状態の断面
保管方法Bで保存したぶどうの凍った状態の断面

完全解凍したぶどうは保管方法によらず、ドリップが出て食感もぶよぶよになってしまい、大きな差はありませんでした。

完全解凍した写真

解凍時間と官能評価の結果

解凍時間:

10分〜15分ほどで半解凍(表面はややとけているが中はまだシャリシャリ状態)

20分〜30分で完全解凍

お好みや利用目的にもよりますが完全解凍までしてしまうと食感がぶよぶよしてしまったり、 ドリップが出てきてしまうので、デイブレイクでは完全に凍ったままスムージーに使用する、 半解凍のシャリシャリの状態や、加工して使用する方法をおすすめしております。 (フードのスムージーはこちら⇩お問い合わせください)

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白い析出物に関する考察

冷凍ぶどうの白い析出物を試食すると強烈な甘みがありました。

このことから、白い析出物はぶどうに含まれる糖分ではないかと推測しています。

これは、凍らせたスポーツドリンクやジュースを融かした際に融け始めほど甘く濃い味になる現象と同じように、氷が融けたわずかな水分にぶどうの糖分が溶けだすことで起こっていると推測しています。

析出物の生成プロセスの仮説は以下です。

  • 保管中の温度変化により、ぶどうがわずかに融けて柔らかくなる
  • 柔らかくなったことで真空の効果でつぶれて果汁が染み出す
  • 染み出した果汁の水分に凍ったぶどうの糖分が溶けだす
  • 保管中の温度が下がり染み出した果汁が再度凍結される
  • 上記のプロセスが繰り返される

実際に、保管時に工夫をすれば表面に糖のような白い析出物の発生はなくなりました

過去にフルーツを自社で加工していた経験もあり過去には社内3年保管後でも問題なく使用できた事例もございます。冷凍フルーツの保管方法などについての詳細はデイブレイクラボチームまでお問合せください。

この記事の監修者

富山 知樹

ARTLOCKラボ マネージャー/管理栄養士/調理師
富山 知樹

フランス料理に魅了され、料理の世界へ。渡欧し二つ星レストランで修行。帰国後も日本のレストラン、会員制ホテルにて前菜・メイン・パン・デザートなどの部門を担当しつつ研鑽を積む。食による社会貢献や課題解決のため管理栄養士の資格をとり、現在はデイブレイクにて食×冷凍の研究を行うラボチームマネージャーを担当。

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