【写真付きで解説!】バターの冷凍保存方法と保存期間、レシピ5選
「お菓子作りでポンドサイズのバターを買ってきたけど、どうやって保存したらいいんだろう?」このような悩みを持つ人は多いようです。
冷凍保存を活用すれば、例えば12月のクリスマスに買ったバターを、2月のバレンタインでも使用する、というようなことが可能になります。
本記事ではバターの冷凍保存方法の他にも、冷凍する際のポイント、適切な解凍方法などを説明しています。記事の後半では、冷凍バターを使った簡単レシピも紹介していますので、ぜひご覧になってください。
目次
バターを冷凍するメリット
長期保存が可能になる
第一のメリットは、長期保存が可能になることです。
未開封の状態であれば、冷蔵庫でも3カ月程度は保存できます。しかし、一度開封したものは1~2週間以内に使い切ることが推奨されています。
例えば、お菓子作りなどでポンド単位のバターを買ったとき、全てを使い切れないことがあるかと思います。また、次回のお菓子作りに持ち越そうと思っても、たった1~2週間では短すぎると感じる人もいるでしょう。
冷凍保存のテクニックを使えば、開封後であっても3~4週間、保存方法によっては1年近くの保存が可能になるのです。
保存中の臭い移りを防げる
第二のメリットは、他の食品からの臭い移りを防げることです。
冷蔵庫から取り出したバターから、変な臭いがした経験はないでしょうか。バターは臭いを吸収しやすい食品で、保存方法が不完全ですと、簡単に臭い移りしてしまいます。
このような問題は、冷凍保存をすることで解決できます。
そもそも、冷凍環境下では菌や酵素が活動できないため、臭いが発生しにくいのです。
また、冷凍保存をするときには、ラップやフリーザーバッグで密封状態にします。周囲の空気に触れないように、ぴっちりと保存しますから、他の食品の影響をほとんど受けなくなります。
バターの冷凍保存方法
小分けにして冷凍する場合
1.1度に使い切れるサイズに切り分け、ラップでぴっちりと包みます。
2.フリーザーバッグに入れて冷凍します。
★日常的に使う場合にオススメの方法。
★5g、10g、15gなどの分量に分けておくと便利です。
大きな塊で冷凍する場合
1.もともとの銀紙(なければアルミホイル)の上から、ラップでぴっちりと包みます。
2.フリーザーバッグに入れて冷凍します。
★お菓子作りなどで大きめのバターを保存するときにオススメの方法。
★温度変化の少ない冷凍庫の奥の方で保存してください。
バターの解凍方法と保存期間
バターの解凍方法
【小分けにして冷凍した場合】
冷蔵解凍、あるいは凍ったまま調理に使用することができます。
一度解凍した後の再冷凍は、風味を損なう原因になります。1度に使い切る分量だけ解凍するようにしてください。
【大きい塊で冷凍した場合】
冷蔵解凍してください。
こちらの場合も、解凍後の再冷凍は風味を損なう原因になります。部分的に使用する場合は、包丁などで必要分だけを切って解凍するようにしてください。
バターの保存期間
【小分けにして冷凍した場合】
目安の期間は3~4週間です。
細かく分けることで、酸化や温度変化の影響を受けやすくなります。そのため、大きい塊で冷凍した場合よりも短い保存期間が設定されています。
【大きい塊で冷凍した場合】
目安の期間は1年間です。
銀紙(またはアルミホイル)で包むことで光を防ぎ、ラップで空気に触れないようすることで長期間の保存が可能になります。
温度変化を避けるためにも、なるべく冷凍庫の奥の方で保存するようにしてください。
参考:http://www.j-milk.jp/anzen/shoku/8d863s000000qogq.html
バターの栄養
バターの栄養価とカロリー
カロリーは100gあたり 約750kcalです(有塩、無塩、発酵などの種類によって若干変化します)。
バターは、乳脂肪分の中の脂肪を練り上げることで作られます。カロリーが高いのは、質量の80%を脂質が占めているためです。
「脂質=太る=悪物」というイメージがあるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
例えば、脂質は糖質よりもエネルギーに変換されやすいという特徴を持っています。また、身体を構成している細胞膜や、身体の調子を整えるホルモンは脂質がもとになっています。
もちろん過剰摂取は身体によくありませんが、節度さえ守れば、私たちにとって非常に重要な働きをしてくれるのです。
その他、バターには以下のような栄養素が含まれています。
【ミネラル】
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン
【ビタミン】
ビタミンA、D、E、K、B1、B2、パントテン酸
※有塩・無塩の種類によって、含まれない栄養素があります。
バターの効能
効能その1:1日に必要な脂質を無駄なく摂取
バターには良質な脂質が豊富に含まれているため、効率的に脂質を摂取することができます。
バターは乳脂肪分から作られることは先ほど述べました。数ある食用油脂の中でも、乳脂肪分は特に消化に優れています。
乳脂肪分の消化率は97~99%(※)。「消化率が高い=消化器官への負担が少ない」ということですから、老若男女問わず、多くの方が安心して食べることができます。
※参考:http://www.meiji.co.jp/meiji-shokuiku/know/dairiesworld/butter/03.html
効能その2:美容と健康をサポート
バターには、ビタミンAなどの美容と健康にかかわる栄養素が含まれています。
牛乳の13倍含まれているビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を維持する働きを持っています。ニキビや吹き出物に困っている、肌をキレイな状態に保ちたい、という人には頼りになる存在です。
カルシウムやリンの吸収を促進させるビタミンDも含まれています。乳幼児の骨の形成に不可欠な栄養素で、妊婦や授乳期の女性は積極的に摂取する必要があります。
その他、強い抗酸化力を持つビタミンEには、細胞の老化を遅らせる効果があります。
これらのビタミンは、油と一緒に調理することで吸収率がぐんと高まるという特徴から、脂溶性ビタミンと言われています。ですので、油脂と組み合わさることで、身体に効率的に摂取することができるのです。
バターを使った簡単レシピ5選
ほうれん草のソテー
☑材料(2人分)
・ほうれん草 1わ
・ベーコン 4枚
・コーンの缶詰 100g
・バター 20g
・塩こしょう 少々
<作り方>
1)ベーコンは1㎝幅に切り、コーンは水気を切っておきます。
2)ほうれん草を良く洗い、5㎝の長さに切ります。
3)凍ったままのバターを解凍せずにフライパンで熱し、ベーコン、コーン、ほうれん草を炒めます。
4)塩こしょうで味を調えたら完成です。
★お好みで醤油を加えても美味しいです。
じゃがバター
☑材料(2人分)
・じゃがいも 2個
・バター 好きなだけ
<作り方>
1)バターはあらかじめ冷蔵庫、または室温で解凍しておきます。
2)濡らしたキッチンペーパーでじゃがいもを包みます。
3)電子レンジ(500W)で4分加熱し、裏返してさらにもう1分加熱します。
4)じゃがいもに十字の切れ込みを入れ、バターを乗せたら完成です。
★ラップで包むと加熱しすぎになることがあるため、キッチンペーパーで蒸すようにします。
エリンギのホタテ風焼き
☑材料(2人分)
・エリンギ 2本
・みりん 小さじ1
・にんにく 1片
・醤油 大さじ1
・オリーブオイル 適量
・バター 適量
<作り方>
1)エリンギを幅1.5㎝の輪切りにし、断面の両側に格子状の切れ込みを入れます。
2)にんにくはみじん切りにしておきます。
3)フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて火にかけます。
4)香りがたったらエリンギを入れ、両面焼きます。
5)凍ったままのバターを解凍せずに加えて、溶かしながら全体になじませます。
6)醤油、みりんで味を付け、こんがりするまで焼いたら完成です。
コーンの焦がし醤油バター炒め
☑材料(1~2人分)
・コーン缶 1缶
・バター 15gほど
・醤油 小さじ1
・パセリ 適量
・塩こしょう 適量
<作り方>
1)コーンの水気を切っておきます。
2)中火で熱したフライパンにバターを入れ、溶けてきたらコーンを炒めます。
3)2分弱炒めたら醤油を入れ、焦げ色が軽くついたらお皿に盛ります。
4)お好みでパセリや塩こしょう、バターを乗せたら完成です。
フレンチトースト
☑材料(2人分)
・食パン(4枚切り) 2枚
・卵 3個
・牛乳 180cc
・砂糖 大さじ3
・バニラエッセンス 適量
・バター 適量
<作り方>
1)ボウルに卵、牛乳、砂糖、バニラエッセンスを入れて混ぜ合わせます。
2)食パンの耳を取り、半分に切ります。
3)お皿に(1)の卵液入れ、(2)のパンを浸します。
4)電子レンジ(500W)で片面1分、ひっくり返してもう1分加熱します。
5)凍ったままのバターをフライパンに乗せ、極弱火で温めます。
6)パンを入れ、ふたをして5分間蒸し焼きにします。
7)焦げ目がついたら、裏返してふたをして、もう5分加熱します。
8)焼きあがったら、粉糖やメープルシロップをかけて完成です。
★(3)で、お皿の余ったスペースにパンの耳を浸しておくと有効活用できます。
★極弱火でじっくり加熱するのがふわふわにするコツです。
まとめ
バターの冷凍保存方法はいかがでしたか。
保存方法は大きく2つ、小分けにして保存する方法と、大きな塊で保存する方法です。
普段の生活でバターを使用していて、頻繁に使うのであれば小分けにして冷凍を、無塩バターなど普段使わないものを保存する場合は大きな塊で冷凍すると良いでしょう。
小分けにする場合はラップでぴっちりと包み、大きな塊の場合は銀紙(またはアルミホイル)を巻いてからラップで包みましょう。
ラップで包むのが手間に感じるかもしれませんが、新鮮さを保つには空気に触れさせないことが必要不可欠です。やってみると意外と簡単にできますので、ぜひ挑戦してみてください。