セントラルキッチンの仕組みを解説!手順や導入のメリット・デメリットから検討しよう

こんにちは。急速冷凍機の厳選比較サイト「春夏秋凍」のライターチームです。
近年、飲食店を中心に導入する企業が増加しているセントラルキッチンとは、どのような仕組みでしょうか。この記事では、セントラルキッチンの仕組みをはじめ、基本情報から導入するメリット・デメリットなどを解説します。セントラルキッチンの導入を検討している方は、参考にしてください。
この記事でわかること/解決できること
- セントラルキッチンの基本的な仕組みと導入の流れが理解できる
- 急速冷凍の活用による品質維持と輸送効率の向上がわかる
- 人件費・仕入れ原価・不動産賃料の削減につながる構造が把握できる
- 導入によるメリット(効率化・品質安定・販路拡大・新規出店のしやすさなど)を理解できる
- 導入時のデメリット(初期費用・フィードバック困難・衛生管理)を知り、対策の重要性に気づける
目次
セントラルキッチンの基本情報
はじめに、セントラルキッチンとはどのようなものなのか、基本的な情報を解説します。
セントラルキッチンとは
セントラルキッチンとは、複数の施設で提供される料理を1か所で調理する施設を指します。店舗ごとに実施していた作業を1か所で行うことにより効率化が図れるだけでなく、食品の味を均一化することも可能です。調理場が1か所になるため食材の仕入れも一元化でき、調理に必要な人数も最小限に抑えられます。セントラルキッチンを導入することにより、各施設はあらかじめ調理された食品を、加熱や盛り付けるだけの作業で提供できます。
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セントラルキッチンに必要な設備
セントラルキッチンに必要な設備は行う調理によって異なりますが、基本的にはシンク・コンロ・フライヤー・調理台・作業台・炊飯器・冷凍庫・冷蔵庫などです。大量の食材を扱うため、冷蔵庫や冷凍庫は個別店舗より大きいサイズのものが必要になります。
また、調理前後の食品を店舗に配送するまでの保管スペースも必要です。加えて、品質の維持や長期保管を実現するため、急速冷凍機や真空包装機などもあると業務に役立つでしょう。
※関連記事:セントラルキッチンでの急速冷凍の活用方法とは?品質が落ちない【メリット・デメリット】
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セントラルキッチンの仕組み
セントラルキッチンでは、まず食材の調達から始めます。店舗や施設など複数箇所に提供する場合は、大量の食材を仕入れる必要があります。また、仕入れた食材の鮮度や品質の管理も重要です。
仕入れた食材の検品を行った後は、仕込みの作業です。調理をする前に、食材を洗う、料理に適した大きさに切る、肉や魚の下処理、調味料の配合などを行います。仕込みが終わったあとは調理です。ここでは大量の料理を一度に調理するため、効率よく調理を進められる調理機やオーブン、炊飯器などを使用しましょう。
調理器具や方法は提供先の料理に応じて調整が必要です。調理を終えた後は、料理の検品や品質管理が必要です。味や見た目、栄養バランスだけでなく、衛生面の確認も実施します。セントラルキッチンでは、上述した工程をすべて標準化することで一定の品質を保った食品の提供が可能です。
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セントラルキッチンで急速冷凍を使うべき理由
セントラルキッチンでは、急速冷凍の活用がおすすめです。その2つの理由を解説します。
品質を維持しつつ冷凍できる
急速冷凍を活用することで、食品の品質を維持しつつ冷凍できます。菌が繁殖しにくい冷凍状態で長期間にわたって保存でき、その間作りたてと同様の味をいつでも誰でも提供できます。
※関連記事:【保存期間が格段に延びる!】真空冷凍するべき理由とは
遠方まで輸送できる
冷凍した状態であれば長期間保存できるため、遠方まで輸送できます。そのため、全国各地に展開するチェーン店や居酒屋などで活用されています。保存期間が長いことから、各店舗へとまとめて配送すれば物流費用を抑える効果も期待できるでしょう。
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セントラルキッチンでコストを削減できる仕組み
セントラルキッチンの導入によりなぜコストを削減できるのか、3つの仕組みを解説します。
1.人件費を削減できる
セントラルキッチンでまとめて調理することにより、人件費を大幅に削減できます。施設ごとに料理人や調理師、栄養士など、専門のスタッフを雇う必要がなくなるためです。
また、セントラルキッチンで調理した食品はパートやアルバイトの従業員でも容易に提供できるため、各店舗においても専門のスキルを有するスタッフを雇う必要がなくなり、人件費の削減につながるでしょう。
※関連記事:飲食店のFLコストとは?理想の比率と削減のための対策を紹介
2.仕入れ原価を削減できる
セントラルキッチンでは、複数施設で提供する食品をまとめて調理します。そのため、大量の食材を一度に購入することにより、仕入れ原価の削減が可能です。また、計画生産により、食材の購入から完成までを正確に実施することで、余分な食材の購入を防ぎます。
さらに、1か所でまとめて調理してから配送することで、各施設で出ていた食材のロスを削減できるでしょう。また、セントラルキッチンで調理するメニューは一般的に、長期間で計画します。それにより、食材の原価が安い時期に購入し、冷凍保存しておいた食材を使用することでさらにコストを削減できます。
※関連記事:精肉店の利益最大化のカギは原価管理と「高くても売れる理由」を作ること。
3.不動産賃料を削減できる
セントラルキッチンを導入するメリットとして、不動産賃料の削減も挙げられます。セントラルキッチンで調理した食品は、加熱したり盛り付けたりするだけで提供でき、店舗での調理はほとんど必要ありません。
そのため、最低限の調理スペースがあればコンパクトな店舗でも営業可能です。また、セントラルキッチンの建物には広い土地が必要ですが、店舗とは違い集客する必要がないため、地価が低い場所を選べる点でもコスト削減につながります。
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セントラルキッチンを導入するメリット
セントラルキッチンを導入することにより得られる、おもなメリットを解説します。
調理作業を効率化できる
セントラルキッチンとは、各施設で担っていた仕込みや調理を請け負い、施設ごとの負担を減らす仕組みです。各施設で作業していた調理や加工を1か所に集約することにより、調理作業の効率化が図れます。各施設で調理する場合、1人がさまざまな業務を担います。
しかし、物量が多いセントラルキッチンでは、それぞれの作業を細かく分担するため、担当者が担う作業の習熟度が高くなり、効率よく作業を進められます。
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料理の品質が安定化する
セントラルキッチンでまとめて調理をすると、食品の品質を一定に保つことが可能です。出荷前に徹底して品質のチェックをすることで、チェーン店の場合もすべての店舗で安定した品質の食品を提供できます。
調理者の育成が容易になる
セントラルキッチンを導入することで、施設ごとの採用や教育が必要なくなるため、調理者の育成が容易になります。また、セントラルキッチンでは、調理工程からレシピ、調理ノウハウまで標準化できるため、従業員の入れ替わりがあった場合も柔軟に対応できます。
新規出店しやすくなる
セントラルキッチンを活用することで、最低限のスペースで店舗を構えられます。また、調理専門のスタッフを雇う必要がないため、人件費も抑えられます。これらのように不動産賃料や人件費を抑えて新規出店が可能になれば、利益向上が見込めるでしょう。
また、サイズがコンパクトな店舗であれば、駅前や人気の地域などにも出店しやすく、さらに好立地であれば集客も見込めるため売上の向上に繋がります。セントラルキッチンを活用すれば、商業施設への出店に伴う準備や従業員の確保も容易になるでしょう。
※関連記事:飲食店が多店舗展開するメリット・デメリットを紹介!成功のポイントは急速冷凍機
販路を拡大しやすくなる
食品の調理加工を専門とするセントラルキッチンを設立する際は、営業許可を保健所から取得する必要があります。総菜製造業、冷凍食品製造業などのさまざまな営業許可を取得することで、飲食店への食品の提供以外にも販路を広げられるでしょう。
たとえば、セントラルキッチンで調理したハンバーグを店舗で提供している場合、そのハンバーグをセントラルキッチンで冷凍加工し、インターネット通販で販売できます。これにより、顧客は店舗に足を運ばなくても購入が可能となり、新しい販路での売上が見込めます。
※関連記事:冷凍食品を売るには許可証・届出が必要?冷食販売の始め方について解説
OEMを請け負える
食品製造業の実績を積み重ねることで、調理工程が近い食品のOEMを請け負うことが可能になります。委託の期間はさまざまですが、自社の状況に応じてOEM製造を委託したいと考える事業者は数多くいるでしょう。
ただし、事業者の求める質と量で製造できるOEM委託先を探すことは容易ではありません。セントラルキッチンの規模により、製造内容や製造ロット数が異なるため、自社のセントラルキッチンに合った案件を受託することで売り上げの向上に繋がります。
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セントラルキッチンを導入するデメリット
セントラルキッチンの導入はメリットだけでなく、デメリットも存在します。3つのデメリットを解説します。
初期投資費用がかかる
セントラルキッチンの導入には、土地や建物だけでなく調理設備が不可欠のため、初期投資が大きくなります。セントラルキッチンを導入することで削減できる人件費や不動産賃料を比較し、費用対効果を見極めることが大切です。
※関連記事:セントラルキッチンの費用相場と導入を成功させるコツを解説
顧客の声が届きにくくなりやすい
セントラルキッチンは食品を提供する場から離れた場所に設置するため、顧客の声が届きにくくなります。フィードバックのためには良い声であっても悪い声であっても、顧客からの声を調理場に届けるシステムが必要になるでしょう。
新たな衛生管理が欠かせない
セントラルキッチンから各施設へ配送する際は、冷蔵品・冷凍品それぞれに合わせた衛生管理が必要です。調理した食品の品質を落とさないように各施設に配送するため、配送テストや包装方法にも工夫が必要です。
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まとめ
セントラルキッチンとは、複数箇所で提供する食品や料理の調理を1か所で実施する施設のことです。店舗ごとに実施していた作業を1か所で実施することにより、効率化が図れます。セントラルキッチンを導入することにより、各店舗や施設は加熱や盛り付けるだけで料理を提供できます。コストの削減に加え、売上の向上にも役立つでしょう。
デイブレイク株式会社は、急速冷凍機の売上シェア1位の企業です。機械の販売だけでなく、冷凍用レシピの開発や、オペレーション構築など導入時のサポートも含めた提案をしています。セントラルキッチンを導入して業務の効率化を図りたいとお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。